海外の美容師に学べ! 色の魔術師たちが繰り広げる「カラー談義」 「あの人に会いたい」美容師×美容師の化学反応 第4回DaB齋藤 剛さん×ZeLo三浦 嗣史さん
「ちょっと背中を押せば、爆発的にうまくなる人もいる」(齋藤さん)
齋藤:学ぶほうも必死ですね。特に海外はそうなんじゃないですか。
三浦:もう場所の取り合いで、朝からバーッと並んだりとか。ちなみに、ほかの美容師さんのセミナーに参加することもあるんですよ。どういう料金で、どういう構成でやっているのかなって。でも物足りなさを感じることが多いです。
齋藤:僕も以前、三浦さんのセミナーに申し込んだんです。でも、ロレアル主催のヘアファッションツアーでパリに行くことになって、いけなくなってしまって。後輩が三浦さんのファンで参加したんですよ。で、受けた後、意気込みが変わりました。セミナーって人を動かす力があるんだな、ってあらためて思いました。美容師さんって、ちょっと背中を押せば、爆発的にうまくなる人もいるんですよね。そういうきっかけをつくることが教育なのかなと感じています。
セミナーにもいろいろあって、パフォーマンスっぽいのもあるんです。見てる人がそれを評価するみたいな。そうじゃなくて、参加した人がどう活躍するのかが重要じゃないですか。そこを見失っちゃいけないなって思いますね。三浦さんはヘアショーはやるんですか?
三浦:やらないですね。価値を見出せないので。
齋藤:正直ですね(笑)。
三浦:ヘアショーの途中で帰って仕事をしたこともあります。僕、価値を感じられない時間を我慢できないんですよ。セミナーで多いのは「何か質問ありますか?」って聞いてるのに、誰も手を挙げなくて、終わったあと個別で聞きにくるみたいな。僕はそれにもお応えしてないです。みんながいるときに質問してくださればしっかり答えますけど。個別だと何人もの人に同じことを聞かれるので…。
齋藤:三浦さんらしいな~。一貫してますね。今日は初めてでしたけど、たくさん話せてよかったです。どうですか、今度、一緒にご飯でも。
三浦:そうっすね。ぜひ。
- プロフィール
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DaB 代官山店副店長・カラーラボ責任者/齋藤 剛(さいとう つよし)
1988年生まれ、福島県出身。2009年仙台ヘアメイク専門学校卒業後、DaBに入社。サロンワークにとどまらず、セミナー講師やスタッフ育成に務める。ブリーチカラーのテクニックに定評があり、業界内外から注目を集める。一般誌、業界誌の撮影、また全国各地でのセミナーにて活躍中。
https://www.instagram.com/saito.colorlab/?hl=ja
- プロフィール
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ZeLo 代表/三浦 嗣史(みうら ふみや)
岩手県出身。山野美容専門学校卒業。都内サロンを経て2019年7月にZeLoオープン。本物の外国人ヘアを求めて日本全国から女性が集まる。独自の手法によるカラーテクニックは海外から受講生が参加するほどの人気。過熱する東南アジアの美容文化に、新たなスタンダードを築くべく、日本のみならず海外でもセミナー講師を務める。
(文/外山 武史 撮影/菊池 麻美)