過去5年で最高の瞬間なんてない。毎日、過去最高を更新しているから!「あの人に会いたい」美容師×美容師の化学反応 第1回SHACHUみやちのりよしさん×MORIYOSHIさん(後編)
いつも「今より大きなワクワク」が待っている気がする
MORIYOSHI:僕はつまんないと思ったらすぐに辞めちゃうタイプだから、SHACHUに入らなかったらここまで美容にも没頭していなかったと思う。5年間を振り返っても、つらかったことは思い浮かばない。毎日「楽しい」を積み重ねて、過去最高を超えてきた。だから、「いつが一番ですか?」って言われても困る。今が一番だから。
みやち:基本的にはずっと右肩上がりできているからそう思えるんじゃないかな。もともと落ちこぼれの二人がはじめているから、普通のレベルにたどり着くだけでも右肩上がりだからね。二人で300万円売り上げた月も、「毎日がワンダホー!」みたいに思っていた(笑)。「同時にお客さんが3人もきてヤバい! MORIYOSHIくんお客さんカラー塗って!」とサインを出してMORIYOSHIくんがこっち見て「OK!」みたいな。今じゃ考えられないよね。
MORIYOSHI:そんな感じだったね。
みやち:俺はSHACHUをはじめてから夜の時間がすごく幸せなものに変わった。というのも前のサロンでは売れてなかったから、いつも下を向きながら帰っていたんだよね。それが今、帰り道が楽しくて仕方がないもん。帰り道、MORIYOSHIくんとガードレールに腰かけて夜中の2時くらいまで、SHACHUの未来について話し込むこともある。
朝起きたときサロンに行きたくてワクワクする!
MORIYOSHI:前の職場で、仕事をやらされている感覚だったころは、朝もサロンに行きたくないなって思ってた。今は朝からワクワクしている。
みやち:わかる。早起きして釣りに行くみたいな感覚。朝5時入りの撮影も、眠いけど楽しい。これまでもいろいろあったけど、この先もっとハンパないワクワクが待っている気がするから。
すごいヤツも出てきているしね。24歳、デビュー1年で月400万円売り上げるMIYAKOSHIとか。「みやちさんと比べたら大したことないですから」って本人はいうけど、経験が全然違うんだから俺と比べるなよ(笑)。
俺は美容師として死ぬまでピークでありたいけど、譲る勇気も必要だなって考えていて。たとえば、俺はもう10年前の24歳に戻って400万円売り上げることはできないけれど、MIYAKOSHIはそれを実現したし、10年後は僕を超えることは全然あると思う。そうやって考えたときに、いつまでも自分が輝くんじゃなくて、後輩たちを輝かせるSHACHUをつくりたい。
MORIYOSHI:撮影の話も最初は僕ら二人にきてたけど、変わってきたよね。後輩もみんな上手いから。だから、今は僕ら二人じゃなくてもいいっていう流れになってきたし。
みやち:MIYAKOSHIもそうだけど、ももちゃん(下田桃子さん/3年目)もInstagramのフォロワーが1万人くらいいるしね。
MORIYOSHI:その年代のトップレベルのスタッフがたくさんいるよね。『ONE PIECE』じゃないけど、スター集団みたいになっていったらいいと思う。サロン内でガチガチのライバル争いをするんじゃなくて、みんな何か特技があって、それぞれ得意なところを伸ばしていくみたいな。競争じゃなくて最高の共有と共存が出来る。そんなSHACHUにしていきたいね!
- プロフィール
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CEO/宮地 則喜(みやち のりよし)さん
岐阜県生まれ。2014年4月、渋谷にSHACHUを設立。2016年12月にはSHACHU -SHIBUYA JINNAN-をオープンさせる。グラデーション・ハイライト・デザインカラーなどを用いたハイトーンカラーが圧倒的な支持を集めている。2018年3月、女性モード社より『SHACHU 秘伝のヘアレシピ』を出版。サロンワークに加え、国内外のセミナー、ヘアショー、ヘアメイクと幅広く活躍中。新しいデザイン、新しい美容師の生き方を提案する、若手美容師のあこがれの的。
SHACHU✂︎official instagram
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MORIYOSHIさん
美容専門学校卒業後、有名サロンにつとめるも数カ月で退職し、美術館勤務やフラワーショップ勤務など職を転々とする。美容師に復帰後、SHACHUの立ち上げから参画。柔軟な発想から生まれるオリジナルカラーが人気。ファッション感度も非常に高く、口コミによりアパレル業界や芸能業界からの指名が多い。
(文/外山 武史 撮影/菊池 麻美)
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