髪質改善の答え。ヘアケアシーンをリードする逸材が語る「求められる美髪Logic」。宮本栄一nex、川端康平Adele、田村タムgite
どんな悩みを抱えたお客さんが多い?アプローチ法は?
ダニエル:髪質改善と言っても、お客さまの髪の悩みはみんな違っていると思います。僕のお客さまはクセ毛の悩みを抱えている人は少ないです。年齢層は25〜35歳くらいで髪にみずみずしさを求めています。お肌のスキンケアと一緒で、年齢と共にお客さまの悩みは土台づくりに移行していくじゃないですか。だから髪質に目が向くようになる。田村さんのお客さまはハリコシが欲しい人が多いですよね。宮本さんは、ガチ施術(笑)。
宮本:そうです。どこいっても断られるような人が来ます。ダニエルさんのところで断られた人とか(笑)。僕らはターゲット層が違うのでアプローチも全然違って、僕はガチガチの矯正から入ることが多いです。
田村:僕の場合は、お客さまが中学生からいます。中学生の場合は、なるべく矯正はしないで伸ばします。親世代が矯正に恐怖心を持っていますしね。矯正じゃないと伸ばせないと思っている人が多いですけど、そんなことはなくて、伸ばす方法は色々あります。
ダニエル:僕のお客さまは忙しいOLさんなどが多いので、時間がないけど綺麗になりたいという要望が多いんですね。だから矯正とカラーを同日でやります。もちろん、できない人にはしないですけど、そういう人の写真はインスタに載せないので、「こいつ全員にやってるのか?」と思われて批判はあるんですよ。でも、きちんと髪質診断をしているし、縮毛で色が抜けないように施術してるので現場ではクレームもない。実際の満足度を重要視しています。
宮本:ダニエルさんは、マーケティング力がすごいですよね。髪質改善をしている美容師の中で、発信力が圧倒的。矯正するとカラーが若干抜けるので、そこで悩んでいる人たちがたくさんいたんですけど、その中でダニエルさんはクリスマスコフレみたいなワクワク感が溢れる投稿をしていて、すごいなと。
田村:ダニエルさんのカラーは本当に綺麗ですよね。一番最初に見たとき、これどうやるの?と惹きつけられました。トーン自体は明るくないんですけど、低い明度の色の出し方が多彩なので憧れました。“ダニエル・ブランド”ですよね。
宮本:ダニエルさんの技術は、真似できないよね。
田村:宮本さんも技術の幅が広いじゃないですか。お客さまに合わせて剤を使い分けているんですよね? ケミカルの知識がズバ抜けているので、さすがだなと思いながらいつもインスタを拝見しています。
ダニエル:レパートリーが多いのがすごいよね。髪質改善は処理剤やケア剤で髪質が変わってくるし、髪質改善の薬剤の使い方は固定されがちですけど、そんなにパターンがあるんだ?とびっくりします。
宮本:パターンは無限ですよ。お客さまの髪を触って、そのときのテンションで「これ」と思ったものを使うので。だからレシピもないんですよ。ひとつに固執することはないですね。いろんなメーカーのものを使ってある程度は把握しているんですけど、使わないことも多くて。原料を自分で仕入れて使う方が濃度を調整できるので好きですね。カレーのルーから作りたいタイプです(笑)。