「お客さまからもらうワードからイメージを膨らませ、ベストカットをするのが大好き!」-穂高律子のニューヨーク美容師コラム Vol.7-
ニューヨークで、美容師として活躍する穂高律子さん。コラムも何と7回目! 日本でも、その抜群のセンスでメディアに引っ張りだこだった穂高さんが最近どんなスタイルを作っているか知りたい美容師さんも多いのでは? そこで今回は最近カットした7人のお客さまについて、詳細な解説付きでお届け。 このコラムのファンなら何度も目にしている「人種が違えば好みが違う」問題をどのようにクリアしているのかも必見です!
冬の寒さも深まってきたニューヨーク。
サンクスギビングの前はやはり少し混み、家族に会ったり、友達とパーティをしたりするので、みんな髪を素敵にするべくたくさんの方が髪を切りにきてくれました。
最近は紹介や指名やリターンも増え、少しずつ自分のファンを増やそうと日々奮闘しています。
ということで、今回は、最近の自分がカットしたお客さまについてお話ししていきたいと思います。
ニューヨークにきて、もう少しで1年になろうとしているのですが、はじめは本当にツボがわからなくて、色々困惑しましたが、最近ようやく少し自分のテイストも織り交ぜつつ、その人の骨格や顔の形や雰囲気に似合うベストカットを切れるようにいろいろ考えて切っています。
私が働いているところは場所柄、近くに住む人がよくきます。
アメリカ人もフランス人もインド人も中国人も韓国人もくるので、人種はさまざまで、そのためオーダーもさまざまです。大学も近くにあるので、学生もけっこうきてくれます。
比較的ものすごく派手な人はあまりこないのですが、品があるけど、カジュアルでオシャレな人がくるお店です。日本の細かい技術が好き! みたいな本物主義な人が多いかもしれません。
ニューヨークは本当に場所によって、提供する技術の内容が違ってくる気がします。
ミッドタウンだとシャンプーブローが多かったり、ひたすらハイライトだったり、おしゃれな人が多いチェルシーだと、ピンクやパープルなどちょっとファッション性が強いかんじだったりするみたいです。
でも、ニューヨークは、(髪が)派手! なにかやってる!みたいな人はそこまで多くはなく、よく見る外国人の派手なカラーはロンドンの人などがやはり多く、ハイライトやバリアージュなどのカラーを先にやるのは多分西海岸のほうが最先端なのではないかなと感じています。
私たちのお店で多いのは、オンブレ、バリアージュ、ハイライトなどが多いです。
また最近デジタルパーマをとり入れたので、特殊なパーマやストレートなど、日本の高い技術を求めてきてくれる人も多いです。
カットの好みになってくると、本当にさまざまで、同じ写真を見ても、私がいいなと思うポイントと違い、えっ? ここ? みたいなポイントが好きだったりします。同じ写真を見て、この写真のどこにグッときているの? を聞くのも、私の中で重要です。たまに全然違ったりするので(笑)テクスチャーなのか、フォルムなのか?と。
ということで、最近切ったお客さまを少し紹介していきたいと思います。日本の時のようにアシスタントがいないので、切り終わって、軽く挨拶したら、すぐ次のお客さまに行かなくては行けなくて、なかなかゆっくり写真を撮ったりすることができないのですが、何人か紹介できたらと思います。
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