穂高律子の『ニューヨーク美容師コラム』が帰ってきた!
アイテム、メイク、ヘア……まだまだ知らないことを知る。
この数年で変わったなと思うことは、道具が増えたということかもしれません。カラーもこだわりのtoolができ、ブラシ、スタイリング剤、シャンプーもオススメのアイテムや、有名なものなどを知りました。撮影で使うものなどは、まだまだ知らないこともあるので、知るたびにおもしろいです。日本とは求められるテクスチャーが全く違い、それぞれの毛質にあったものを使うので、本当に種類もたくさんです。
そして自分自身で変わったなと思うことは、ハイライトなどを感覚でやることより、理論のあるやり方、人に説明がきちんと出来るような技術にフォーカスを置くようになりました。ニューヨークはサロンに来店して一回にお客さまが払う金額が、日本と比べて1.5〜2倍はするので、本当に失敗はできません。また、求めてくることも日本人とは違いプロフェッショナルへの要求という感じなので、すごく細かいなと思います。感覚でバラバラいれるより、左右対称とか、細かいdetail、美しさを大切にするひとが多いです。
だから、なぜこうしたのか、なぜこれがいいのかを理論と感覚を持ちながら説明できないといけないので、そこは日本のときとすこし変わったと思います。
日本人が一番手先が器用だと勝手に思っていましたが、そんなことはないんです。ハイポニーテールを作るときにものすごくシェーピングがきれいなヘアアーティストや、リップのラインの引き方がperfectで美しいメイクアップアーティスト、ハイライトのホイルをギリギリからいれてものすごくキレイに仕上げるカラーリストがいたりします。上には上がいて、常に目標がでてきます。だから、ニューヨークって面白くてクセになるんだと思います。
この前ロンドンとパリに行ってきたのですが、ヨーロッパでしか売っていないものなどが多く、欲しかったプロダクトを買いに走ったりしました。もしヨーロッパに行ったら、問屋さんなどに行くのも美容師としておススメです。
本当はロンドンでどうしても行きたかったサロンがあったのですが、スケジュールが合わずに行けなかったので、次回は訪れて、カラーをしてもらいたいと思っています。
今こうして3年半経ち、salonでも撮影の現場でも、ニューヨークにいるさまざまな人種、職種の人に会い、感じることもたくさんで、気持ちも頭も毎日が忙しいですが、充実していて楽しいです。
自分のサロンをいつかニューヨークでオープンすることが目標です。でもそのまえに、今よりも撮影にいってtexture 作りを学び、尊敬するカラーリストなどからもっと技術を吸収できるようトライしたいと思っています。そしてもっと英語を勉強して、どの人種のお客さまがきても満足させられるような自分になりたいです。
本当は陶芸もやりたいし、旅行も行きたいし、美味しいものもたくさん食べたいし、やりたいことがいっぱい(笑) !
でも、今までとは違う環境に踏み込んでいる人生は楽しくて、面白い。人としても、美容師としても、もっと成長していけるように過ごしていきたいと思います。またニューヨーク通信をお届けできる日を楽しみにしております。
- プロフィール
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穂高 律子(ほたか りつこ)
岩手県出身。都内1店舗を経て、macaroni coastの立ち上げより参加。女性店長としてサロンワークの他、カラーセミナー等の講師、アーティストのPVやアパレルのカタログ等のヘアメイク等も手掛ける。2016年1月に渡米。現在はニューヨークで美容師として活動中。
Instagram: https://www.instagram.com/ritsuko725/