穂高律子の『ニューヨーク美容師コラム』が帰ってきた!
政権交代後のビザの現状
トランプ政権のおかげで毎年のように変わるビザの制限ですが、海外で働きたい方は、まず気になることですよね。
いま私は3年が経ち、1回目のアーティストビザ(O-1visaといいます。)の期限が終わったので、また新たに更新して3年のビザを取得しました。
はじめは、hair salonにスポンサーになってもらっていたのでサロンワークが必須だったのですが、今回はfreelance ベースでの更新にしたので、もっと自由にフレキシブルに働けるようになり、いろいろなチャンスを広げることができました。
ビザもどんどん厳しくなっていて、美容師さんが学生ビザでくるのは最近だとなかなか取得しづらくなってきているみたいです。アーティストビザも厳しくなっていて、日本でもニュースになっていましたが、税金を払わない人、アメリカへの貢献が少ない人への制限がとても厳しいです。
だからこそ、ニューヨークでいい美容師さんって本当に少ないんです。日本の美容師さんの技術は素晴らしいので、もっと海外にきて一緒に働けたらいいのになぁといつも思っています。(もしそんな想いのある方はご連絡ください(笑))
働く環境も変わりました!
6月から、新しくできた「THREE DEGREES SALON」というサロンに職場を変え、またフレッシュな気持ちで働きはじめています。サロンを変えるとき、いろいろな不安があったのですが、お客さんもほとんどついてきてくれたり、私を探し出してくれたりと前と変わらず働けているので本当にありがたいです。
ニューヨークは、常にもっといい条件、もっといい環境と、みんなステップアップする転職を考えながら仕事をしている人が多いので、サロン変わったんだと連絡すると、「Congratulations on the new job! 」(新しい仕事おめでとう!)と、ポジティブに応援してくれてうれしかったです。たとえサロンがどこに移動したとしても、ニューヨークはサロンではなく人についてくるので、マンハッタンにある限り、場所などは気にせずにきてくれるもんなんだと思い、美容師としてありがたいことだなと実感しました。
日本だと、サロンの場所や雰囲気、大きさ、有名さなどが多少なりとも考慮されて、大きなところを辞めると、ちょっとお客さんの気持ちも繊細になるものなので難しいと思うのですが、ニューヨークはそんなことはなく、そこはすごくよかったところでした。
私のつたない英語と、3年という短い中で数回しか会えてないのに、ついてきてくれて本当にうれしい。
辞めるということより、何かを始めることを高く評価し、応援してくれる。だからこのニューヨークという場所は、上を目指していく人が多いことに納得できる場所です。
>ルックブック、NYコレクション……いろいろトライしています!