Violet前原穂高先生に聞く! 【4限目】SNSの落とし穴
フォロワーにとって有益なネタは身近に転がっている
僕が思うSNSの攻略法の一つに「自分の中では普通のことだけれど、見る人によって有益な情報を発信する」というものがあります。髪のお手入れやアレンジなどもそうだし、化粧品が好きな子だったら化粧品に関する情報でもいいでしょう。ちなみに以前、テーブルとイスの脚のデザインをそろえると、より統一感のある空間を作れることを紹介したら、意外な反響がありました。自分の中では普通のことですが、その情報を見て初めて気づく人もいるわけです。
「自分の中では普通のこと」というのがポイントで、おもしろくない人が無理やりおもしろいことを発信してもスベるだけです。元々おもしろい人が発信するならいいと思います。なぜなら、おもしろい人にとって、おもしろい情報発信をすることは「普通」だからです。
美容師がヘアデザインを発信するときも、技術がある人がやるから素敵に見えるのだと思います。技術がない人がいくら発信しても刺さりません。もちろん、やり続けるなかで上達することはあると思いますが、情報発信する前に自分自身を磨くことが大事ですね。
美容師1年目で発信できる情報は?
もし僕が1年目に戻って何か情報発信するとしたら、テーマを1つ決めて1つのアカウントで進めていきます。1年目だから、技術で語れることはない。けれど、美容師歴1年目は、お客さまの目線に最も近いかもしれない。だとしたら、「誰も知らない美容室の秘密」みたいなテーマで「美容室あるある」を紹介すると面白いかもしれないですね。
たとえば、「美容師さんは家に入る前に髪の毛が全部とれるまで服をたたきます」とか「靴下の洗濯もしても、粘着式クリーナーでコロコロしないと髪の毛がチクチク刺さって履けません」とか「服を買うときに髪がつきやすい素材のものは避けてしまう」などは、美容師では普通のことだけど、お客さまにとっては意外な発見かもしれません。
とにかくテーマが命なので、自分にとって普通だけれど、誰かにとって有益になりそうなテーマを考えてみてください。家族や友人に聞きながら考えるのもいいと思います。