『撮影 = モデルさんと私の“新しい可能性”にチャレンジすること』 GARDEN creative director津田恵がメディア関係者に好かれる理由
大阪時代のプライドや固定観念を一度全部捨てられたから、今がある
―どのようにしてセンスを磨いてこられたのですか。
そもそも「自分にはセンスがない」という劣等感からのスタートでした。私はもともと大阪でスタイリストをしていました。上京したきっかけは、GARDENの秋葉と河野に憧れていたから。私が入社したころは、業界誌は秋葉、一般紙は河野が担当していました。アシスタント時代から、2人に頼み込んで、撮影の現場に連れて行ってもらっていたんですよ。そこで撮影のイロハを学び、とにかく自分の作品をつくりました。自分の作品について、あえて厳しい人に意見を聞いたり、上手い人の作品と比べてみる。そうすることで、どこがよくてどこがよくないのかわかるようになってきます。
素直に反省できるか、人の意見に耳を傾けられるかも大事。GARDENに入ったころ、私はかつて大阪でスタイリストだったこともあり、若干仕上がった気分になっているというか、自分はそこそこ一人前であると思い込んでいました。デザインに関しても、かわいいものをつくることができていると思っていました。今じゃ、見れないくらい恥ずかしいレベルでしたが。もし私のプライドが高くて、人の意見を聞くことができなかったら、そこで止まっていたと思います。
自分なりに昔より進化できたなと今思えるのは、尊敬する人たちの評価を素直に受け止めて、改善して、それを繰り返してきたからです。天才の人ならともかく、私のように天才ではない人間は「何でもやります」の精神で、「この人すごいな」と思える人の助言に素直に従ってみることが、センスを磨くコツだと思います。
>日々のサロンワークこそ、本当の意味でクリエイティブだと思う