『アートスタイルは言語や国を超え、人の心を強く動かす!』 OCEAN TOKYO随一の職人美容師、七五三掛慎二のデザインルール”美容とバーバーの境界線を消す!”とは?
アート作品は言語や国の壁を越えて、人と人とがつながるパイプになる。
-七五三掛さんのアイディアの源って何ですか?
「何このスタイル!?」や「この部分をこうしたらいいのに」と疑問が浮かぶ作品からヒントをもらうことがあります。どこか引っかかる作品は、発想がおもしろいんですよね。
そういった意味では、いろんな人の作品を見て、パクっているのかもしれません。それを自分なりにかっこよくしていくのが大事。かっこよくするために、日々自分が目に触れるものがどんなアートなのかによって、そのセンスが磨かれるなと。
-なるほど。七五三掛さんがチェックしているアーティストは?
僕は、ニューヨークやサンフランシスコなどネオバーバーの海外アーティストが好きです。特にSOFIEさん、JULIUSCVESAR さんを見ていますね。スタイルとしてキレイなのはもちろん、日本の感覚とは違う『遊び心』を感じます。こういう発想があるのか!と、刺激を受けますね。「これはどうやって作っているんだろう?」と創作意欲を駆られます。
なぜ海外のスタイルを見るのかというと、アートは言語の壁を越えて国をまたいで相手の心を動かせる力があるから。そんなことを感じた経験もあります。
-アートは国境を越える…どんな経験をされたんですか?
美容学生のお客さんが研修留学にいく前日に来て「ロンドンでもイケてるバチバチなスタイルにしてください。すべてお任せします」とオーダーをいただいて。本当に好き勝手やらせてもらったんです。ちょうど「次はこんなデザインを作りたいな」と思い描けていたタイミングだったので、つくりたいスタイルをそのお客さんでやらせてもらいました。
その後、彼がロンドンへ旅立った後、ビックリするようなことがあって。留学先の先生が「このモデルはあなたですか?」と僕がアップしたSNSを彼に見せてきたそうで…!
海をまたいで作品が届いていることがおもしろく、可能性を感じた瞬間でした。アート性の強い作品は、作り手の想いと違う解釈もされることもありますが、国境を越えて共感してもらえたことに感動しましたね。
>順位や評価に囚われたくない。自分の思い描く世界を作って2位なら悔いはない。