「ヘナカラー」ってサロンメニューで使えるの? 美容師なら知っておきたいヘナカラーのウソ、ホント

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植物の力で髪を染めるヘナカラー。定着しつつあるオーガニック志向に加え、日本人口の約3人に1人が何らかのアレルギー疾患を持っている※と言われる今、化学薬品を使わないヘナカラーに改めて注目が集まりそうな気配です。「ヘナカラーってどうなの?」とお客さまに質問される機会がこれから増えるかも? サロンで導入していても、していなくても、美容師なら的確な答えを返したいですよね。そこで今一度、ヘナカラーについての知識を総おさらいしてみましょう。奈良県生駒市でヘナカラー専門店『Gracias』を営む河本和紀さんに解説いただきます。

※ 厚労省 リウマチ・アレルギー対策委員会報告書より 平成17年

 


 

ヘナって何? という疑問から、ウワサ話のウソ、ホントまで検証!

 

-ヘナカラーって本当に100%植物の力で髪を染めるの?

→ ややホント。ただ商品によっては化学薬品が入っているものもあるので、注意は必要です。

 

ヘナはインドを中心に中東や北アフリカで栽培されているハーブの一種です。ヘナカラーはこれを粉末状にしたものを使い、ヘナの色素で髪を染めていきます。

 

ヘナの色素はたんぱく質に反応して発色するので、それのみで髪を染めることができます。とはいえ、市場に出回っているヘナカラー剤の中には、効果を安定させるために化学薬品が入っているものが多いのが現状です。サロンに導入する場合は、どの商品を使うか注意は必要です。たとえばジアミンアレルギーがあってヘナカラーを選んだお客さまに、ジアミンが入っているヘナカラー剤を使ってしまったら大変ですからね。

 

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インドのヘナが生えている風景

 

-髪や頭皮にダメージを与えないって本当?

→ホント。脱色しないため、髪にも頭皮にも負担をかけません。

 

ヘナカラーはトーンアップできないかわりに、脱色をしないので、髪や頭皮を傷めることはありません。そのためアレルギーがある人だけでなく、ヘアカラー頻度の高いグレイカラーのお客さまにはとても喜んでいただけています。40代に入ると細毛や薄毛、髪のパサつきなどのダメージを気にする人が増えてくるので、選択肢のひとつとしてヘナカラーは有効だと思われます。

 

-病気が治ると聞いたけど、本当?

→ほとんどウソ。ヘナカラーは染毛用化粧品なのでそういう効果をうたうことはできません。

 

インターネットを中心にそういう噂が広まっているようですね。ガンが治るとか、子宮筋腫が消えるとか……。でもヘナカラーは染毛用化粧品です。そういった効果を表現することは望ましくありません。

 

ヘナの植物そのものは現代アーユルヴェーダで薬草として、1600年くらい前から用いられています。そこでは毒素排出、抗炎症、鎮静、抗菌、活性酸素除去、新陳代謝を良くするなどと言われています。アーユルヴェーダの病院では、脱毛の症状にヘナを処方しているそうです。

 

-フケや痒みがおさまるというのは本当ですか?

→ほぼホント。古い皮脂を取り除く性質があります。

 

ヘナには活性酸素を除去する性質があります。つまり古い皮脂を取り除いてくれるので、ヘナカラーをすることが頭皮のケアにもつながると言えるでしょう。フケや痒みがおさまったり、根元の立ち上がりが強くなったりというお客さまは多いです。

 

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インドでは古くからヘアカラーだけでなく、ヘナタトゥーやマニキュアのように爪を染めたりと使われてきたという

 

>以外なところに需要あり! ヘナカラーでできること。

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