インスタ集客には『遠回り』と『近道』がある!? #♡♡♡♡♡♡♡でTOPにでてきた人vol.22 #フェイスフレーミング SIGN代表・大鶴翔悟さん

生涯顧客の獲得を意識して、一つのジャンルに特化はしない

 

 

―大鶴さんは、一つの技術に特化してInstagramに打ち出しているわけではないんですね。

 

そうなんですよ。

僕自身が飽き性というのもあり、できればいろいろな技術を提供していきたいんです。今は特化型で打ち出していったほうが注目されやすいというのはわかっているのですが、僕は売上を追求したいタイプというよりは、自分のやりたいことをやって美容師を続けていきたいタイプなんです。

もちろん生涯顧客という意味でも、「なにか専門の技術の人」と思われてしまうと、お客さまが違うスタイルにしたくなったときに他の美容師さんを探してしまいますよね。そうではなくて、「大鶴さんってこんなこともできるんだ。じゃあ違うスタイルもお願いしようかな」と思ってもらえるようにしたいんです。例えば、ショートのお客さまはあまりいらっしゃらないのですが、ショートも切りますし、Instagramに写真をアップすることもあります。

僕を選んでくれたお客さまにとって、デザインやレングスはバラバラだけど、テイストとしてはいつも好みのスタイルにしてくれる……という美容師でいたいんです。

 

 

“箔”がないと選んでもらえない!? “大人クール”が好きなお客さまを集客する難しさ

 

 

―Instagramの運営についても伺いたいのですが、最初から集客というのは意識していたのでしょうか? また、どんな試行錯誤がありましたか?

 

前のお店の時に始めたのですが、当初は集客につなげるとかはあんまり考えていなくて、自己満足の世界でしたね。

今は集客につながっていますが、僕のInstagramのテイストって、『遠回りするインスタ』なんですよ。

 

 

―『遠回りするインスタ』!? どういうことでしょうか?

 

僕の打ち出している「大人クール」なスタイルは、ファッション感度の高い大人のお客さまに好まれます。そういうお客さまは、美容師を選ぶ時に客層や肩書きを見て、信頼に足るかどうかを判断される場合が多いんですよ。技術に自信があっても、若手の美容師の場合、“箔がない”と選んでいただけないことがある。

一方、モテやナチュラル系で打ち出している場合って、若手でも同じ年代のお客さまが共感して通ってくれることが多い。

以前は、自分の若さと打ち出したいスタイルがかみ合わず、うまく集客に繋げられないこともありました。逆に、今自分が『代表』という立場になってからは信頼や安心感もあり、任せていただきやすくなったというのもあるのですが……(笑)。

だから、ファッション感度が高い大人層に向けて打ち出したいと考えている場合は、最初は不利なんですよね。モテやナチュラル系で打ち出したほうが早く集客に繋げられると思います。

 

 

―なるほど。そういうこともあるんですね。

 

あと、Instagramに上げている写真も、僕の場合、文字入れするとお客さまにあまり好まれなくて(笑)。文字入れによって集客感が伝わりすぎると興味を持ってもらえないんです。どうしても文字を入れたいときはファッション雑誌の紙面をイメージして入れるようにしています。

なので、最近定着したのが、一枚目の写真は文字を入れていないスタイルの写真を、2枚目以降に予約サイトのメニューをスクショしたものを入れるというもの。みなさん文字はあまり読まないし、たくさんあるメニューの中からどれを選んだらInstagramの写真のようにしてもらえるのかがわからないという方が多いので。

 

 

―最後に、Instagramの運用で悩んでいるという美容師さんにメッセージをいただけますか?

 

僕がよくスタッフに言うのは、美容師さんっておしゃれ好きの人が多いと思うのですが、それが世間一般の人の感覚とかけ離れてしまうと、お客さまの要望には応えられなくなってしまうということなんです。Instagramを集客に繋げたいのであれば、お客さまが何に悩んでいて、どんなことを望んでいるのかをリサーチして、それに応えていくことが大切です。

加えて、自分が打ち出したいのがヘアスタイルなのか、女性像そのものなのかというのも大事な要素です。例えば、ヘアそのものの切り抜き写真であれば、ヘアスタイル自体や、前髪、カラーデザインなどに重きを置いたお客さまが多いでしょうし、ファッションも映り込むような引きの写真であれば、そのモデルさんと同じテイストに仕上げたいというお客さまが来店されるはずだからです。

自分がどのようなお客さまを呼び込みたいのかによって、画角の切り取り方は決めておいたほうが、お客さまとの信頼関係も築きやすく、リピートにもつながると思います。なんでもそうだと思いますが、Instagramの発信も自分がどんな美容師を目指しているのか、どんなお客さまにきていただきたいのか、その方向を明確にすることが第一歩だと思います。

 

プロフィール
SIGN代表/大鶴翔悟(おおづる しょうご)

都内有名トレンドサロンを経て2021年1月に泉貴寛さん、望月美侑さんとともにSIGNを立ち上げる。デザインカラーを中心にファション感度の高い女性からの支持を集める。ヘッドスパサロンAoi、業務委託サロンshare by SIGNなど店舗も拡大中。

Instagram:@ohzuru

 

 

(文/外山 武史  撮影/泉山美代子)

 

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