【永久保存版】髪型の歴史150年。美のプロなら知っておきたい明治・大正・昭和のヘアトレンド
サザエさんからバブルヘアまで 昭和のヘアスタイル
昭和時代は期間が長いこともあり、さまざまなヘアスタイルの流行が生まれました。
昭和初期は大正に出現した「断髪」がさらに流行します。そして昭和10年(1935年)頃「パーマネント・ウェーブ」の普及に伴い、ウェーブスタイルが大流行しました。当初のパーマは「電髪」と言われ加熱機器を用いたものでしたが、昭和24年(1949)年にはコールドパーマも始まっています。
1940年代(昭和15年~)はマリリン・モンローなど海外の女優が人気を博していました。それに倣って前髪を大きくカールさせてアップしたウェーブスタイルがモダンとされ、おしゃれな女性はこぞってウェーブヘアになりました。
昭和29年(1954年)にはオードリー・ヘプバーンへの憧れから、ヘプバーンカットが大流行します。前髪が短いストレート、横は後ろに流すショートヘアで、初めてのショートヘアの流行でした。
その後昭和33年(1958年)に映画「悲しみよこんにちは」が放映されると、ジーン・セバーグの当時としてはかなり短いショートスタイルが「セシルカット」として流行します。
1960年(昭和35年~)にもショートの流行が続きます。イギリスのモデルツィギーのヘアスタイルをまねて、前髪を横に分けた「ツイッギーカット」や前田美波里さんがしていた、ショートスタイルにパーマをかけてもみあげをCカールにした「キスカール」が大流行しました。ちなみにツィッギーのショートスタイルはヴィダルサスーンがカットしたことでも有名です。今見てもシャープでスタイリッシュなヘアスタイルです。
1970年代(昭和45年~)になるとテレビで見るアイドルへの憧れから「ロングヘア」が流行りはじめます。歌手の南沙織さんのサラサラ黒髪ロングや、麻丘めぐみさんの「姫カット」も人気となりました。昭和50年(1975年)頃からはレイヤーを入れた「サーファーカット」が大流行。一説によると当時の若い女性の7割がこの髪型だったとか。
1980年代になると大人気アイドル松田聖子さんの影響で「聖子ちゃんカット」が猛威を奮います。肩ぐらいのボブでサイドにレイヤーを入れ、顔周りはふんわりと後ろに流し、他は大きな内巻きカールに仕上げた髪型です。最近でも80年代90年代スタイルの流行に伴って、プチ流行りしたスタイルなので記憶に新しい美容師さんも多いかもしれません。
その後流行するのが「ワンレンヘア」です。ワンレングスの長めストレートで、そこからさらに進化したのが「トサカ前髪」。ワンレンロングから前髪をつくり、カーラで前髪を外巻きにて立ち上げるスタイルはバブル期の代表スタイルでした。また1980年代後半にはソバージュヘアが流行。ロングヘアを保ちつつも少しずつスタイルを変えていきました。
昭和時代は雑誌、映画、テレビ等メディアによって人気のヘアが爆発的に広まる時代だったと言えそうです。
明治・大正・昭和、それぞれの時代に流行したヘアスタイルはいかがでしたでしょうか? どの時代でも女性のおしゃれをしたいという気持ちは変わらないようです。令和の今改めて新鮮に感じるスタイルがあったのではないでしょうか。新たなスタイルの参考にしてみてください。
(文/QJナビDAILY編集部 イラスト/sakusuzu)