ぬいぐるみや般若の面、船の模型など、盛り髪はいつも刺激的! 盛り髪師GLITZ マチャコさんが作るヘアとは?

撮影現場の経験から、25歳で美容師を目指すことに。働きながら専門学校へ通った2年間

 

 

「ALES SHOP」にいらっしゃるお客さまは美容師やヘアメイクの方が多く、「CM撮影でブレイズを編める人を探している」などと声がかかるようになりました。撮影に行くようになると、徐々に美容師の仕事への興味が湧いてきたんです。

 

そこで社長に交渉し、ショップ勤務の傍ら、夜間の美容専門学校に通いはじめました。2年間かけて無事卒業したとき、社長から「横浜のALES SHOPは美容室もあるから、販売の経験も生かしながら、販売と美容師の両方をやったらどうか」と提案され、横浜へ異動することになったんです。

 

しかし、実際にやってみると販売とサロンワークの両立はとても難しくて。しかも私はアシスタントではなく、すでにお客さまがいる状態からスタートしたので、カットやカラーの技術を学ぶ時間があまりとれず、大変でした。働いているうちに、「特殊ヘアという強みはあるけれど、カットやカラーももっと極めたい。このままでは中途半端になってしまう」と思いはじめたんです。そこで、再び会社と交渉し、現在働いている横浜のGLITZに異動することができました。

 

お客さまから偶然きた問い合わせから、テレビ出演にまで発展! 盛り髪をはじめた経緯とは?

 

 

盛り髪をはじめたのは、5年ほど前。店舗異動し、気持ちも新たに働いていたある日、お店に問い合わせの電話がきたんです。「体育祭のヘアアレンジをしたいけど、早朝のセットはできますか?」と。ダンスのイベントなど、晴れの日のヘアを作り込む作業は好きだったので、やってみることにしました。

 

当時は横浜エリアの学校では体育祭のときにヘアアレンジする文化があること自体も知りませんでしたが、作ってみると女子高生たちが大喜びしてくれる姿が楽しくて。最初は口コミで近隣の高校生がきてくれる程度だったのですが、だんだんとインスタグラムの「#体育祭ヘア」や「#文化祭ヘア」というタグで検索されるようになり、ついにはテレビから出演依頼がくるまでなりました。正直、とても驚いています。

 

ギャルやアゲ嬢だけじゃなく、普通の女子高生が楽しむヘアへと変移した盛り髪

 

ギャル系ファッション雑誌「小悪魔ageha」に登場する読者モデルや、「小悪魔ageha」に登場するようなファッションをしている女性のこと。

 

盛り髪の施術にかかる時間は、1時間ほど。彼女たちの気合と発想はいつも刺激的です。例えば盛る用の小物はほとんど持参してくれるのですが、ぬいぐるみだったり、般若の面だったり、この間は「体育祭で青組だから海をイメージした」と、船の模型を持ってきた子もいました。

 

盛る用の小物は事前にうかがっていないので、「これどうやって付けよう…」と思うこともありますが、難しいほど燃えるタイプなので、それも楽しんでいます。写真を撮られる方向や、ダンスの立ち位置を聞いて、どこに飾りを付けるのか工夫し、絶対に喜んでもらえるように誰よりも高く、そして派手に盛ることを心がけています。

 

 

また、“盛り髪”で注目されるようになって面白いなと感じるのは、時代が変化し、普段はギャルじゃない子も盛り髪をするようになったこと。私が若者だったとき、いわゆる“ギャル”と言えばヤマンバギャルやアゲ嬢の子たちでした。盛り髪は、そういう子たちがしていたヘアだったんです。でも今、盛り髪をしにくる子は、普通の女子高生たち。普段はギャルではないけれど、体育祭や文化祭、卒業式など「ここぞ」という日だけ盛り、特別な瞬間に、よりかわいい自分を残しておきたい、と思っています。インスタグラムやTikTokのような発信する場所が増えたせいか、最近の女子高生たちは、ネイルやヘアにお金をかける子が多く、美容代を自分で払うためにバイトをするなど、とても美意識が高いなと感じます。

 

>盛り髪男子が増えている?! 盛り髪を求めてくれるなら、これからも盛り続ける!

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