Z世代のスター発掘! アシスタントにもかかわらず1.4万人フォロワー GARD/ëNの厚母 桜花(あつも おうか)さんのセルフブランディングとは?
「しんどい」よりも「負けたくない!」が勝った1年目
その頃はまだフォロワー数が700人くらいで、ほとんどが友達や、すでに私を知ってくれている人たちでした。そういう層に向けて発信する場合は、カフェの写真とかよりも、自分の顔が写っている方が「いいね」がつきやすいんです。自粛期間が終わってからは、まずは「いいね」を増やそうと、朝早くサロンに行って自撮りを上げたりしていました。その頃、私はハイトーンのピンクベージュでボブのスタイルだったのですが、少しずついい反応が増えていったんですよ。
同時に、ヘアアレンジのリールとモデルさんに協力してもらっての作品撮りもしていました。その時点ではまだやりたいことが定まっていなかったので、自撮りあり、アレンジのリールあり、作品撮りありのまさしく試行錯誤。毎日とは言いませんが、作品撮りはその頃から結構な頻度でやっています。
夜は練習があるので、インスタ用の写真は毎朝早く行って撮影していました。当然、眠いしつらかったです(笑)でも1年目はとくに、しんどさよりも負けず嫌いの性格のほうが勝っていました。3年目になった今でも、「同期の中で飛び抜けたい!」「デビューの初月から思いっきりやりたい!」という気持ちが、モチベーションになっています。
私はもともと器用なタイプではなくて、シャンプーのテストに受かるのも遅い方でした。ただ、不器用でレッスンの進みが遅い私でも、お客さまを呼ぶことはできるんじゃないかと考えるようになったんです。というのも、GARDENは入社するとすぐにモデル売上のランキングが出るんですよ。そこでもやっぱり負けず嫌いが発動して、「上位になりたい!」と思ってしまったんですよね。
Instagramもまだ軌道に乗り始める前だったので、街で終電までモデハンをしました。根元が少しでも伸びている人がいたら、年齢を問わず「カラーどうですか?」と声をかけて……。もちろん、知らない人にいきなり話しかけるのは勇気がいりましたが、その頃に声をかけたお客さまで今でもお店に来てくれている方も結構いるんですよ。
超ショートのリールがバズる、その理由とは?
Instagramでの発信を続けてきて、初めて手応えを感じたのが1年前の12月に投稿したリールです。今年1月に投稿したオン眉の自撮りあたりからはたくさんの人に見てもらえるようになって、フォロワー数も2月に1万人を超えました。
今は、すごく短いリールがバズりやすいように思います。スタイルを紹介するリールでも、見ていて「いつ一番かわいい瞬間がくるのかな?」と待つ時間があるものではなく、短い動画だけど、見始めた瞬間から一目でかわいさが伝わるもの……というイメージです。
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私が、SNSや自己ブランディングで大切にしているのは、自分がどんな美容師なのかを伝えること。自分の写真を上げるときは必ず笑顔のものを選んで、親しみやすい印象を与えるようにしています。今はスタイル写真をベースに投稿していますが、これからスタイリストデビューをするにあたっては、人柄が伝わるように、自分のプライベートも見せていきたいです。
作ったスタイルを撮るときにはカラーを目立たせたいので、服は白やベージュのシンプルなものを選びます。メイクも、カラーに合わせた暖色系が多いですね。それから、髪のツヤ感もとても大事にしているので、必ず温かい光が当たる場所で撮影するようにしています。そうすることで、Instagramのホーム画面にも統一感が出るんです。
今は、暖色カラーとボブ、レイヤーロブで打ち出しているのですが、それ以外もやったほうがいいのかな……と迷ってナチュラルなスタイルを作って撮影したこともありました。でも、結局自分が作っていて楽しいもの、好きなものをやりたいという気持ちが強いことに気が付いたんです。
3年目になって、2023年の夏頃にはデビューも見えてきました。
Instagramも作品撮りも、すべてはスタイリストデビューに向けてやっていることなので、初月は思いっきりやりたいです。目標は、初月売上200万です!
デビュー後は、10代後半〜20代の女性が「かわいい」と思うスタイルを、自分が最先端になって発信していける美容師になりたいと思っています。
- プロフィール
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GARD/ëN表参道
アシスタント
厚母桜花(あつも おうか)
岐阜県出身。名古屋モード学園卒業後、GARDENに入社。銀座店での勤務を経て2022年12月にGARDENの新店舗として表参道へオープンしたばかりのGARD/ëN表参道店に。入社直後から積極的にモデル撮影などに取り組み、セルフアレンジなどと合わせてInstagram上で公開。デビューに向けて技術を習得しながら、着々と認知を広めている。
Instagram:@atsumo_atsumo
(文/須川奈津江 photo/菊池麻美)
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