客単価3万越えのブリーチ専門カラーリストHanaが作る派手髪の原点!
ブリーチ専門に転身! 自分がワクワクするものを作りたい
ブリーチ専門のカラーリストになったのは、入社2〜3ヵ月後。入社した当時は、売上のためにいわゆる普通のカラーをしていました。ただ2〜3ヵ月ほどで、ブリーチカラーのみでそれなりの売上を上げられるようになったんです。そこで、「売上が下がってもいいから本当に好きなことだけやろう」と思い、転換しました。
特に集客のために何かをしていたわけではありません。前のお店でカラーモデルをしてくれていた子がきてくれたり、ずっとSNSでフォローしてくれていた子が「前の店舗があった大船は遠くて無理だけど、秋葉原なら行ける!」と連絡をくれたりして、お客さまが増えていったんです。
ブリーチ専門のカラーリストになってから最初の1年は試行錯誤していました。
ブリーチカラーであっても「一般的によいとされているもの」を提供するのがいいと思っていたんです。例えば、「カラーは根元が暗くて毛先が明るくするほうがいい」といった一般的な概念で作ったり。また、太輔さんの「めちゃくちゃ派手なのに上品」なカラーに憧れていたので、大輔さんのInstagramにアップされているヘアカラーを見よう見まねで、再現してみたりしていました。
ただ、そのうちお任せのオーダーが増えてくる中で、「一般的によいとされていることや、派手髪だけど上品でありたいとか、それってそこまで気にする必要がないんじゃないかな」と思いはじめたんです。
それは“僕が作るデザイン”を求めてきてくれるお客さまが増えたからだと思います。
すごく偉そうなことを言ってしまえば、あえて上品さを気にしないで作っても、自分のスタイルの輪郭のようなものが見えてくると、勝手に「上品」になるというか…。「俺が作ったもの=上品」みたいな感じになるんじゃないかと思ったんです。もちろん、ただ鮮やかなだけにはならないように気をつけたり、下品にならないようにしてはいます。しかし、上品であることにこだわりすぎるよりも、今、俺が作りたいもの、気になっているもの、ワクワクするものを作ることが大切なんじゃないかと思ったんです。
髪の履歴を知るために、事前カウンセリングは必須! カラーをする際に気をつけていること
お客さまには、予約する際に事前にアンケートを書いてもらい、LINE上でカウンセリングするようにしています。「どんなお色・スタイルにしますか?」というカラーの希望はもちろん、今までの履歴も「何月に何々をして…」まで、詳しく書いてもらいます。というのも、カラーをする際に一番大切なのは「これまで何をされていたか」という履歴なんです。ブリーチの履歴はもちろんですが、黒染めやパーマ、矯正、アイロンを毎日使うなど。それまでの履歴でカラーの仕方や、やれることも変わってきます。
事前にカウンセリングをする目的は、来店後、すぐに施術に入れるようにするため。ブリーチのカラーは通常でも4時間ほどかかってしまうので、少しでも時間短縮できるようにと思って、詳しく書いてもらっています。LINE自体がカルテになるため、カルテ記入の手間も減らせますし、文字として残るので、言った、言わないを防ぐ目的もあります。
以前、お客さまから「冷静に考えると、私、髪にヤバいことやってきたんだね」と言われたことがありました。言われて気づいたのですが、お客さまに今までの履歴を振り返ってもらうことは、髪の状態を自覚してもらうことにつながります。自覚していただければ、今までは「なんで希望通りにならないの?」となっていたことも、納得していただけるようになるんです。基本的にどんな履歴をお持ちのお客さまでもお断りすることはないのですが、考えうる最悪のパターンをすべて最初に挙げ「それでもよければ尽力しますが、どうしますか?」とうかがうようにしています。最近はさまざまな薬剤や処理剤が出てきて、ダメージを軽減することが容易になってきたとはいえ、ブリーチは縮毛矯正と双璧を成すほどダメージが多く施術失敗も多い。予測を立てることで、失敗というネガテイブなものを避け、その人の履歴を活かした新たなスタイルに変えていけると思うんです。