カトリーヌ・ドヌーヴ

1943年10月22日生まれ。10代のころから女優業をはじめ、「シェルブールの雨傘」のヒットで世界的スターに。「インドシナ」で米国アカデミー賞の主演女優賞にノミネート。フランスを代表する大女優として今なお第一線で活躍。代表作に「ロシュフォールの恋人たち」「昼顔」などがある。

「シェルブールの雨傘」より　　(C)Cin -Tamaris photo by Agn s Varda (C)Agn s Varda

キャリアを築く中でフレンチ・ロリータからレディへと変身

代表作「シェルブールの雨傘」(’64)でブロンドのロングヘアをアップにし、頭のてっぺんをリボンで止めたスタイルが、BBと同じく”フレンチ・ロリータ”風だったカトリーヌ・ドヌーヴ。しかし、その後本格派女優としての評価を高めていく過程で、徐々に品のいい上流マダム風ヘア&ファッションへとシフトしていった。特に、数々の恋愛映画で見せた後ろにブローしたボリューミィなロングヘアはドヌーヴの専売特許になったと言えるだろう。ヘアだけでなく、ファッションでも人々を魅了。「昼顔」(’67)で出会ったイヴ・サンローランとは生涯交流を続け、ドヌーヴとサンローランは、オードリー・ヘプバーンとジバンジーに匹敵するほど、映画史に於ける最強のコンビになった。特に、「暗くなるまでこの恋を」(‘69)のクライマックスで着る首元にオーストリッチをあしらった黒のロングドレスは、サンローランのエレガンスとドヌーヴの頽廃美が渾然一体となって観客の目を釘付けにする!

＞リアルクローズ・ファッションを展開したミューズ