【YouTube:美容師のハサミ】Fanna ginza塚本繁編 小顔デザイン賢者が実践する似合わせカットは女性顧客を魅了。印象プロデュースを掲げる新ブランドサロンを直撃!
マキシマムな効果を!新発想で完成したハサミ
塚本:これがなければ生きていけないという、ハサミをご紹介します。
トカジ:うわっ! すごい形をしていますね!
塚本:この形が生まれたのは15年前です。当時からすごい数のお客さまを切っていたので、同じ開閉の動作を繰り返していくと自分も劣化していくし。最小限で最大限の力を引き出したいとハサミのメーカーさんに相談したんですね。それが、ハサミの支点と力点の位置を変えるという発想に。ちょうどハサミメーカーさんもそういった新しいデザインを考えていた時期だったらしくて、僕の悩みとも重なって。手の大きさや指の長さによってリングの位置を調整できるハサミが生まれたんです。
親指の可動域を狭めることで、半分の動作でハサミが閉まる。そうすると親指の力もおさえられます。一般的なハサミだと親指を入れる穴の位置は決まっていて、動かせないじゃないですか。そうすると指が長い、短いによっても不備が出てくるんですよね。
トカジ:かなり振り切ったデザインになりましたね!
塚本:見た目はロボットみたいで、え?っと思うはずです。でもこれに変えてから、全然手が痛くならないんです。少ない力で狙い通りのカットができるから、これじゃないともう無理!! ルミエールというメーカーなんですけど、もうそれからはハサミのメーカーは変えていません。
トカジ:こちらのハサミはどのように使い分けされているんですか?
塚本:ハサミが自分の手のように動かないと嫌なんです。切る場所や、技術によってハサミを変えて、より自分の手に近い感覚を求めています。一番長いハサミは6.5インチの、こちらがメインシザーです。正確なベースカットを叶えられる、パワーのあるハサミ。刃の重さだけで毛束が切れてしまうほど精度が高い。僕はベースカットを大事にしています。形をきちんと切ることで、お客さまにとっての再現性も高くなるので、真っ直ぐ形を切っていくカットにこだわっています。
もう一つの短い方は、レイヤーカットをしたり、前髪や、細かいニュアンスを作るときに使います。ストロークが短いので小回りが効きますし、パネルを取った時にハサミに距離感がなく操作できます。
トカジ:セニングは2丁ですね。
塚本:実はこれ、両方同じセニングなんですよ。パーセントや仕様としては同じなんだけど、個体差があって。初めは1本だけ使っていて、その後、同じハサミを追加オーダーしたんです。すると切れ味とか、取れる量感が微妙に違っていたんですよね。その違いを上手く活用して、使い分けています。
一つはすごく軽やかで空気をはらむような削ぎができるライトウエイトなセニング。セニングでストロークカットしたりとか、軽い毛束感がほしいときには最適なんです。もう一つの方は、しっかりと量が取れるので、ウエットカットでベースの量感をとったりとか。質感を求めるか、量感を求めるかで使い分けができていますね。
こちらは笹刃のスライドシザーです。ドライカットの時にすごく滑らかにとれるハサミで、最近よく使っています。
最後にご紹介するのがリセッターです。切るハサミでもあるんですけど、頭皮に対して45度で当てることで根元からの絡みが取れます。例えば全頭をこれでやると、2センチくらい伸びるんですよ。あとは抜け毛って1日平均80〜100本と言われているんですけど、どこが抜けているのかが分からないじゃないですか。でもこのリセッターを使うことで、1本1本が抜けるように削げるんです。
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- プロフィール
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塚本繁(つかもとしげる)
FaNNa ginza代表
大阪府出身。ル・トーア東亜美容専門学校卒業後、ロンドン留学を経て、1997年株式会社K-twoエフェクト入社。その後、K-two東京進出の立役者として貢献し、数々の女性誌、TV、コレクションで活躍。2022年9月、「印象プロデュース」特化メニューを取り揃えた新しいスタイルのサロンFaNNa ginzaをオープン。
インスタグラム:tsukamotoshigeru_fanna
(動画制作/トカジショウタ)
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