【上手くなりたいなら実験だ!】薬剤ともっと仲よくなるアイデア(前編) —読むレッスン

パーマ施術が怖くなくなるための3つの実験

 

 

パーマ編:実験アイデア1

マニュアル通りではない施術時間を試してみる

 

【実験方法】

薬が効くスピード、強さを確認する実験。1液をつけた後、2分、5分、8分、10分、20分など、マニュアルよりも短く、または長く放置し、小刻みに髪の状態をチェックする。

 

【何がわかるの?】

「時間の経過によって変わる薬の効果がわかります。実際のサロンワークでも髪の状態に合わせて、放置タイムをコントロールすることもありますので、その際の判断材料を知識としてストックできると思います」(西戸さん)

 

 

パーマ編:実験アイデア2

普段使わないロッド、巻き方で巻いてみる

 

 

【実験方法】

普段あまり使わないロッドや巻き方を試してみる実験。サロンで眠っているロッドを引っ張りだしてみたり、サロンワークではやることが少ないハードパーマをかけてみたりする。

 

【何がわかるの?】

「パーマに限らず、トレンドではないという理由で、知っているけれどほとんどやったことがない技術が、けっこうあるのではないかと思います。でも、そういうところに新しい発見や、スタイル提案のヒントが隠れている可能性も。たとえば円錐ロッド。普通のロッドと比べて、ウエーブの出方はどう変わるのか? そういったことを、実際に体験してみるといいと思います。もっと初歩的な実験としては、同じ薬剤でロッド径数を変えて巻く、毛先巻き、中間巻き、根元巻きによるウエーブの出方を見比べるなどもおすすめです」(西戸さん)

 

パーマ編:実験アイデア3

髪の毛が切れるまで何回もパーマをかけてみる

 

 

【実験方法】

ブリーチした髪に対して、髪が切れるまで何度もパーマを施術する。写真は髪が切れるまでパーマを繰り返したウイッグ。

 

【何がわかるの?】

「何度もパーマを繰り返して、手触りなどを感じながら髪の毛の限界を確認していきます。『ここまでやったらダメ』というのを知ることで、ブリーチ毛やカラーリングを繰り返した髪に対して、パーマをかけるときの不安感を払拭できますし、限界を超えて失敗してしまうことも防げます」(西戸さん)

 

 

パーマ編:実験アドバイス

0と100を知ることで、自分の幅が広がります!

 

 

「巻き比べはまだしも、髪が切れるまでパーマをかけることに、どんな意味があるのかと思った人もいるかもしれません。でもそこにこそ実験の真髄はあります。薬のパワーを最大で使ったときに何が起こるのか、どこまでやったら髪の限界に達するのか…つまり100を振り切ったときを知ることで、ギリギリがわかるようになります。そうすると普段の施術で無駄に不安感を抱かなくてもよくなりますし、提案できることの幅も広がります。ケミカル施術は理系のものですが、髪の質感など感覚的に捉える部分も大きいもの。自分で実験してみることに意味があると思います」

 

プロフィール
DADA CuBiC
カラーリスト/尾上 麻衣子(おのうえ まいこ)

2001年、DADA CuBiC入社。2003年よりカラーリストとしてデビュー。パーソナルに沿ったカラー提案と、デザイン性の高さが支持され、モデルやタレントを含む多くの顧客を担当。D.D.A(DADA DESIGN ACADEMY)の講師も務める。

 

プロフィール
DADA CuBiC
トップスタイリスト/西戸裕二(にしど ゆうじ)

2001年、DADA CuBiC入社。理論的なテクニックに定評があり、美容専門誌にて技術連載企画などを多数担当。構築的なカットはもちろんのこと、やわらかなパーマスタイルも得意とする。D.D.Aの講師も務め、同アカデミーの広告、パンフレットデザインなども手掛ける。

 

 

(取材・文/福田真木子 写真/河合信幸)

 

 

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