DaB澤野さんに聞く! 大物になるスタイリストに共通する習慣とは?
1年2年続けてやっと、結果が生まれる。
-澤野さんが「売れる美容師」になるために、何か努力したことはありますか?
「昔から『売れたい!』って思ったことはなくて、ただただ、『いいヘアを作りたい』ってことしか考えていませんでした。だから、自分がいいと思わなければオーダーされてもやらないし、似合わないヘアは作らない。そもそも『どうしますか?』って聞かない。誰よりもヘアをかわいくするって想いが確固としてあるから、中途半端なことはしない。このスタンスはずっと曲げずにきました。僕のスタンスがイヤな人は来なくていいと思っているし、素人の意見を聞いてもいいものできるとは思わない。お客さまの多くは、モテたいとか、かっこよくしたい、といった印象から受ける結果を求めます。でもその結果をもたらすためには、まず似合うことが大事で、そこには細かなディティールが必要になる。だから、お客さまの気分を察知したうえで、絶対的な自信を持って提案しなきゃいけない。それをブレずに続けていることが、今に繋がっているんだと思います」
-「売れる美容師」の共通点はありますか?
「諦めないこと。自分の成長だったり、売上だったり、諦めなければ絶対売れる美容師になれます。売れたい、諦めたくないって願望はあっても行動していない人もたくさんいます。それで、能力がない、合わないって諦めてしまう。僕たちの仕事って、そんなにすぐ結果が出ません。1ヶ月続けてみてちょっと変わってきたかな、3ヶ月続けてみてなんか変わったねって言われる。そのくらい続けてみると、それが自分のスタンダードになっていく。さらに1年2年って続けると自分のものになっている。そこで初めて結果って出てくるんです。でも、ほとんどの人がすぐ結果を求めちゃうから、そこまで待てないんだよね(笑)」
-これからの時代を生き抜くには、どんな美容師であるべきでしょうか?
「DaBとしては、創造性を持った美容師を育てること。ヘアの超エキスパートでありたいですね。時代はマルチ化されてきていて、ネイル、まつ毛、メイクなどトータルビューティー化が重要視されてきていますが、それをすべて実行することってとても大変。トータルを目指していろんなことをやってみたけど、すべてが浅くなっては淘汰されてしまいます。だからまず、美容師ならばヘアにおいてマニアックにスペシャルになること。それがこれからの時代を生き抜く糸口になると思います」
(プロフィール)
DaB/澤野 秀樹(さわの ひでき)
1974年生まれ。1998年、DaBへ入社。現在、DaBのブランディング、アートディレクションをプロデュース。確かな技術とデザイン性の高いスタイルには定評があり、一般誌業界誌の撮影、セミナー、ヘアショーにて幅広く活躍中。
(取材・文/QJナビ編集部)
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