「仕上げにブラシを使わない」が僕の流儀であり習慣 -風と雲の美容室 JUNさんの習慣 後編-

美容師の力が試される瞬間

 

 

朝、お客さまが寝坊して、遅刻してしまいそうなので寝癖だけ直して出社したとします。なのに、会社の人から「今日の髪型いいね!」と褒められたとしたら、「えっ!? 何にもしていないのに!」って驚かれますよね。つまり、忙しい朝こそ、美容師の力が試されるのだと僕は思います。きっと、「何もしていないのに褒められたのは、美容師さんのカットのおかげなんだろうな」ってお客さまに感じていただける。僕はこれがすごく大事なんじゃないかと思います。

 

美容師は誰もがお客さまに寄り添う気持ちを持っているはず。だけど、僕は思うんです。髪はお客さまの持ち物であることを忘れている美容師さんが多いんじゃないかと。よくあるのが、忙しすぎて生産性ばかりを求めてしまうパターン。型にハマった仕事をしていて、楽しいですか? と感じることがあるんですよね。

 

いつもお客さまと初対面のような新鮮な気持ちで向き合い、イメージすることを楽しんでほしいと思う。いつも新鮮な目でお客さまの魅力を引き出してあげることができれば、自分自身も毎回ドキドキできるし、お客さまとの良い関係が長く続きます。

 

そして、いつまでも新鮮な関係が続けば、お客さまが髪型を変えたいなと思っても、美容師は変えないはず。僕は一生美容師を続けたいから、自分なりのやりかたで、お客さまに寄り添い続けたいと思います。

 

 

プロフィール
風と雲の美容室 
代表/JUN(ジュン)

神奈川県出身。高校卒業後、地元小田原の美容室に3年間勤務。半年間のロンドン留学を経てPHASEに入社。ディレクターとしてサロンを牽引するかたわら、雑誌・業界紙の撮影、セミナー講師などさまざまな活動を展開。2016年1月に独立。高円寺に「風と雲の美容室」を立上げる。

http://www.kazekumohair.jp

 

(取材・文/外山  武史  撮影/菊池 麻美)

 

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