田舎の美容師を変えた、クリエイションを追求した10年間
0か100! 新しいものをつくりたい
コンテストは一旦卒業しましたが、作品撮影は今も続けています。むしろ今のほうが勝つための分析や作戦がないぶん、自分の気分に忠実に本気のクリエイションをしていると言えるかもしれません。見たことがないものや、やったことのないことがやりたいから、コケても構わない。撮影スタッフにも0か100でいいから新しいものをつくりたいと頼んでいます。これが何につながるのかは自分でもわかりません。でもこれまでとはまた違うおもしろさと、生みの苦しみが新鮮で楽しんでいます。
美容師にとってのクリエイションとは
クリエイションとは自分で考えて、自分で行動することに他なりません。つまりヘアデザインに限らず、経営も教育も接客もすべてがクリエイションです。作品を追求しながら、僕ら美容師はそれらの力も鍛えていっているのだと思います。
お客さまが1人でもいる限り、クリエイションは続けていくものなのでしょうね。やめるというのは、ハサミを置くことと同じなんじゃないかと思っています。
- プロフィール
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D.C.T
代表/松木宏紀(まつき・ひろき)
1976年生まれ。三重県出身。高津理容美容専門学校卒業。大阪府内1店舗を経て、三重県四日市市内に2002年、D.C.Tオープン。2013年、ame、アニバーサリーカフェをオープン。2013年、2015年ウエラトレンドビジョンアワード優勝、2014年同大会準優勝。
(取材・文 QJナビ編集部)