センス溢れるクリエイティブ美容師の中身を大解剖! −ブレイン解剖−第3回ACQUA服部大起さん
技術力やデザイン・センスに定評のある美容師さんの頭と心の中は一体どうなっているのか? QJナビDAILY編集部では、第一線で活躍されているクリエイティブ志向の美容師さんの中身を徹底解剖。どんなことにインスパイアされているのか、どこからおしゃれなアイデアが生み出されるのか、ディープに解剖します。
第3回は、ACQUAの人気スタイリスト服部大起(はっとり だいき)さん。ACQUAの最短記録でスタイリストデビューを果たし、ハイライトカラーが大好評の服部さんですが、カラーワークが中心となるスタイルは、ACQUAでは異色。服部さんならではの独自のハイライトはどのように生まれたのか、センスの源となるマインドやカルチャーについて、伺いました。
ハイライトの「こうしたい」を必ず再現するため、頭の中で思い描く
ハイライトに注目したのは、単純に美容学生のときから好きだったからというのが大きいです。なので、いろいろな美容室へ行ってやってもらっていたのですが、自分の伝え方も悪かったのか、なかなか自分の思い通りにならなくて。自分の頭に思い描いていたとおりのスタイルを形にしたいというのが、ハイライトで売り出そうと決めたきっかけです。
よく、ハイライトの技術的なことについて聞かれることが多いのですが、僕の場合、ACQUAでハイライトを売り出している先輩やスタッフは当時いなかったので、マニュアルがないんです。
海外のモデルさんの写真を参考に、可愛いと思ったものを日本人の髪型に落とし込んでいくという作業をする際に、理論的なプロセスを頭の中で思い描きながら施術します。感覚派の美容師さんも多いかと思いますが、僕の場合は完全に理論派ですね。絵も描けないので、お客さんがどんなハイライトが似合うかというイメージとプロセスをかけ合わせて、一度頭の中で必ず再現するようにしています。
今、Instagramに上げているのは、映えることを計算して、がっつり激しめのハイライトが多いですが、ハイライトって、グラデーションカラーとかと比べると、万人に落とし込める技術だと思っていて。お客さまに合わせて、スライスの取り方次第で太くも細くもできるし、内側に仕込んで上から髪をかぶすなど、表現が自由自在。実際のサロンワークでは激しめのものと、ナチュラルで繊細なもの半々くらいの割合になります。
Instagramは、ちょうどスタイリストになったころに初めたのですが、最初は本当に影響力ゼロで、自分でも「本当に大丈夫か!?」と不安になりました。それでも、少しずつきてくださるお客さんを投稿し続けて半年くらいで集客につながるようになりましたね。
撮影するときに気をつけているのは、背景と画角。とくにアプリを使っているわけでもなく、スマホのカメラで撮影して、加工もしません。その方が嘘がなく伝わるかな、と思っています。バックスタイルの写真が多くなりますが、鼻筋や首のラインなども見て、モデルとなるお客さまの魅力を最大限引き出せる角度で撮るようにしています。
背景はヘアカタのように決めすぎず、あえて女性の日常的な印象が出るようにしています。