【YouTube】GOALD佐藤拓弥のサロンワークを支える【美容師のハサミ】をレポート。メンズパーマを構築するカットの技、サロンワークでの気配りも必見
メンズパーマの匠、佐藤拓弥さんのハサミ
メインシザーとして、ブラントカットに使っているのは和路鋏です。僕がカット練習を初めた頃、最初に使い始めたのがこちら。その当時、いろんな先輩のハサミを持たせてもらって一番持ちやすかったのが理由です。ポイントはこのホール。指を入れた時のフィット感が絶妙なんです。もともとはもっと刃が長かったんですが、研ぐたびに短くなっていって、もうそろそろ寿命ですよ、と言われる時期なんですよね。
その後、僕自身がメンズヘアに転向したんですけど、メンズヘアでは真っ直ぐ長く切ることはないので。どちらかと言うと頭の丸みに合わせて、細かく角度を変えて切っていくことが多いです。結果的には、ハサミが短くなったおかげでより小回りが効いて、切りやすくなりました。
同じく和路鋏のセニングです。こちらもカット練習の頃から使い始めたものです。15%〜20%で、開閉するときに音が鳴らないし、細かく取れるので質感が柔らかくなります。
それに対して20〜25%のセニングの方は、先ほどのセニングと比べると隙間の間隔が分かりやすく現れます。刃と刃の間の隙間がはっきりしているので、束感が出てメンズっぽい質感になります。ちなみにこちらは音アリです。
こだわりの一つとして、セニングの時に、音が出る方と音が出ない方の2種類を使い分けています。お客さまの中には、量をしっかりとりたい人と、あまり量をとってほしくない人に分かれます。僕はセニングの開閉回数が多い方なので、音がするセニングを使うと、めっちゃとっているように見えるかも。毛量をしっかりとりたいのか、あまりとってほしくないのか。そういう演出も含めて考えながら、お客さまのニーズに合わせて使い分けます。
ちなみに音が鳴る方はアルファシザーです。元々はGOALDの中村トメ吉が使っていたものです。立体感のあるメンズっぽい質感を作りたいなら、これは間違いない! 中村トメ吉監修シザーということで、GOALDのロゴ入りです。
最後に紹介するのは、シザーズジャパンのスライドカット専用のハサミです。笹刃でスライドしやすく、重みがあるのが特徴。この重さによって、力を入れることなく下ろす動作ができるんです。また短めなので、根元付近からスライドさせる時、小回りが効いて操作しやすいというメリットも。
ストレスフリーでスライドカットさせるには、ハサミを研ぎ方もポイントになってきますね。刃元は滑らせて、中間は通常通り切れて、刃先は逃げるように仕上げています。