大人の美容師が持つべき「一生モノ」の価値観とは? —美容師のカバンの中身 PEEK-A-BOO 福井達真さん

PICK UP ITEM|ハンドメイドの革小物
もう一度「できない」を味わえるのが、美容師に趣味をすすめる理由


自転車に凝ったり書を書いたり、写真を撮ったり。「趣味人ですね」とよく言われますし、確かに趣味は多いです。最近では以前は全く興味がなかったサーフィンに週1で通っているし、多肉植物にもはまっています。リュックの中に入っていた、革のペンケースと水筒カバーも自分でつくったもの。気に入るものを探すよりもつくっちゃったほうが早いんじゃないかということで、「じゃあ、革細工をしてみようかな」とつくってみました。

趣味の世界を広げたのは、30歳を過ぎた頃からです。若い頃は美容師しかやっていなくて、美容が趣味。新しい技術やデザインを常に考えているような美容師でした。10年そうやってきて一人前になったし、サロンワークでも撮影でも、必要なときに必要なインスピレーションが降りてくる、僕の感覚でいう「美容の神さま」を自力で降ろせるようになってきた。そうなったときに「できるようになったけど、同じところにとどまっているのはマイナスでしかないんじゃないか」と感じたんですよね。

今まで美容の神さまは美容の世界にいたけれど、これからは外の世界に探しにいったほうがいいんじゃないかって。

それに新しい趣味をはじめることで、「初めて」とか「できない」という感覚を味わえるのもいいんですよ。美容だけをやっていたらどんどん味わえなくなってくる感覚を、自ら味わいにいく経験も大事だと感じています。ちょっとカバンの中身から話は逸れてしまったけれど、ある程度大人の美容師になったら、趣味を持つのはおすすめです、本当に。

 

 

プロフィール
PEEK-A-BOO
アートディレクター/福井 達真(ふくい たつまさ)

京都府出身。1994年、ル・トーア東亜美容専門学校卒業後、PEEK-A-BOOに入社。2014年、アートディレクターに就任。現在、銀座の並木通り店店長を務める。サロンワークの他、講習活動、雑誌の撮影など国内外で精力的に活躍中。

 

 

(取材・文/福田 真木子 写真/河合 信幸)

 

 

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アートディレクター/福井達真(ふくい たつまさ)
京都府出身。1994年、ル・トーア東亜美容専門学校卒業後、PEEK-A-BOOに入社。2014年、アートディレク
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