美的感覚を鍛えよう! 美容師なら絶対に行きたい“センスが磨ける”アートスポット
神戸ファッション美術館(東灘区向洋町中)
ファッションや文化に関するあらゆることを吸収できる
美容師たるものオシャレでないといけません。ファッション専門の美術館は、おそらく日本では唯一の存在でしょう。ファッション美術館ですから、当然、展覧会はさまざまなテーマで「装い」に焦点を当てて企画されます。9月は雑貨デザイナー・シンジカトウの原画やこれまで手がけた雑貨など、氏の“愛らしい”世界を堪能できる特別展が開催中です。また、有料ですが、ここでは服飾文化セミナーも開かれています。「ディオールのデザインを読み解く」といった興味深いテーマが取り上げられます。ファッションや文化に関するあらゆる学びが得られます。
【神戸ファッション美術館】
〒658-0032 神戸市東灘区向洋町中2-9-1
■開館時間:10:00~18:00(入館は17:30まで)
■休館日:月曜日(祝日の場合は翌平日休館)、 年末年始(12/29~1/3)、 展示替え期間(展示室のみ)
ポーラ美術館(足柄下郡箱根町仙石原小塚山)
ヘアメイクに活かせるかも? コスメの歴史が詰まっている
仕事柄、美容師のみなさんはコスメ全般に関心をお持ちだろうと思います。『ポーラ美術館』は、化粧品会社のあのポーラの社長が集めたコレクションを展示する美術館です。ここには、さまざまな絵画や彫刻のほか、通常の美術館ではまず見られない化粧道具のコレクションがあります。アール・ヌーヴォーの銀製手鏡、ラリックの香水瓶、江戸時代の婚礼化粧道具などなど、古代から20世紀にいたる貴重な作品を、半年~1年ごとにテーマを変えて展示。9月7日(水)からは中央アジアのエキゾチックなトルクメンの化粧道具や装身具を公開します。人間は化粧をどういうものと捉えてきたかが学べますよ。
【ポーラ美術館】
〒250-0631 神奈川県足柄下郡箱根町仙石原小塚山1285
■開館時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)
■休館日:年中無休(展示替えのため臨時休館あり)
美容とアートは異なるジャンルですが、共に“美”を追求するものであることは共通しています。この秋、アートに触れることでアナタの中にある美容センスが知らず知らずのうちに磨かれるかもしれません。休日に是非、今回紹介したアートスポットへ訪れてみてくださいね。
藤田令伊(ふじた れい)
アート鑑賞ナビゲーター。大正大学文学部非常勤講師。企画集団プラスリラックス共同代表。鑑賞者の立ち位置を大事にしながらアートの楽しみを広げる活動に尽力している。独自の視点によるアート情報サイト「ARTRAY」主宰。著書に『企画展がなくても楽しめるすごい美術館』(ベストセラーズ)、『現代アート、超入門!』『フェ ルメール 静けさの謎を解く』『アート鑑賞、超入門! 7つの視点』(すべて集英社新書)などがある。
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