美容師から「お金の無駄」とバカにされて。アニオタ美容師が作るコスプレウィッグの過去と今—Lobby 高橋翔さん
ウィッグを着用してくれるお客さまがいる喜び。過去に満足せず、1番いいものを作り続けたい
最近になってようやく2Dのアニメをウィッグで立体的に再現できるようになったと感じています。営業中の空いた時間や営業前と後、また定休日も朝からきてウィッグをカットしているので、休日はほぼありません。それでも、お客さまがウィッグを着用してくれた姿を見るのが楽しくて。この仕事が好きだから続けたいんです。
僕は毎回1体ずつ自分の作ったウィッグのよし悪しを振り返るようにしています。それは、今作ったものが1番クオリティの高いものでありたいから。「過去の作品が1番うまく作れた」と満足しては、技術が向上することもない。それに、僕なんかよりもっとすごい美容師さんがたくさんいるので現状で満足はしていられません。
今の目標は「少女☆歌劇レビュースタァライト」の2.5次元ミュージカルに出演されている富田麻帆さんと仕事をすること。富田さんは僕と同年代で、とても努力されている方なんです。がんばっている方は評価されるべきですし、やっぱり自分が推している方は仕事でも応援したくなります。もちろん、日々ご依頼いただく仕事すべてに感謝しています。これからも謙虚な姿勢は忘れず、楽しみながら仕事を続けていきたいです。
- プロフィール
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Lobby代官山
ディレクター・トップスタイリスト/高橋翔(たかはし しょう)
1987年生まれ。鎌倉早見美容芸術専門学校卒業。都内2店舗を経て、2016年にLobbyに入社。2013年からはじめたアニメキャラの髪型を再現するコスプレウィッグカットが話題を呼び、「コスプレウィッグ界のカリスマ」と呼ばれる。テレビやラジオにも出演し、アニメオタクから多数の支持を得ている美容師。
(取材・文/土屋美緒 撮影/河合信幸)