air 長門政和のオトナ女子の心をつかむ方程式
【方程式4 否定しないこと・飽きさせないことが大切】
これだけはやらないように注意すべき「NG」とは?
これだけはやってはいけない、ということもあります。これは常識ですが、新規のお客さまにご来店いただいたとき、前のカットをけなさないこと。すごく単純なことですが、できない人が意外と多いのです。たとえその髪型がお客さまに合わないと思ったり、技術的に疑問を感じることがあったりしても、まず、今までやってきたスタイルを「すごくいいですね」とリスペクトします。そして、お客さまの好みを全部聞き出したうえで、前髪でも、顔まわりでも、トップのボリュームでもいいですが、何か一箇所を変える提案をします。「今も素敵ですが、少し変化をつけるといいですよ」と。それをご来店いただくたびにして、3回目くらいで自分のカットにもっていきます。
オトナ女子世代は同じスタイルをキープする方が多いのですが、少し変化をつける提案をして飽きさせないことも大切です。年齢による衰えのコンプレックスがあったとしても、うまくカバーして、さらにきれいになれることを伝え続けるようにしています。
オトナ女子世代のお客さまとは、長いおつきあいをしていくことが大前提です。安心して身を委ねてもらえるよう、決してお客さまを否定せず、常に満足のいくスタイルを提供できるよう、自分自身の技術を研鑽し続けることが大切です。
若手美容師さんへのメッセージ
オトナ女子世代をターゲットに仕事をしていきたいなら、接客でどんなトークをしようか考える前に、まずは技術です。お客さまが求めるスタイルをつくるために、技術力を高めることが大事です。
高い技術力を身につければ自信がつき、それが自然にお客さまにも伝わって安心感を与えられるようになります。若くても技術に自信があり、お客さまに安心感を与えられる人なら、お客さまはついてきます。むしろ若いことは、「若々しいエッセンスを取り入れてもらえそう」と思ってもらえ、武器になると思います。
- プロフィール
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「air-GINZA」店長・スタイリスト
長門政和(ながとまさかず)
東京都出身。山野美容専門学校卒業後、都内1店舗を経て「air」に入社。2017年より「air-GINZA」にて店長を務める。30代半ば以降のオトナ女子世代から圧倒的な支持を得る。とくにホット系パーマやストレートパーマを得意とし、メーカーの商品開発にも多く携わっている。サロンワークにとどまらず、雑誌などのヘアメイク、テレビにも出演するなど幅広く活動している。