お客様が思わず買ってしまう具体的なテクニックを伝授！

商品を売るときにやりがちなのは、商品の説明をしたあとにアプローチ、という流れかと思います。これは、お客さまからすると「そういう商品なんですね」で終わってしまうんですね。そこで押し過ぎるのも逆効果ですし、「買う？買わない？」みたいなYESかNOのアプローチもNGです。自分をカウンセラーだと思ってお悩みをしっかり聞き出し、相手の心の扉が開いたら「僕のおすすめの商品はこの2つです」と伝えます。どちらがお好みですか？というようなアプローチですね。そうすると、お客さまが選んでくれますから。

先ほどの「ストレートライン・システム」というテクニックですが、シャンプーとトリートメントは常備品なので、必要な商品です。そこで、今どのような商品を使っているのかを聞きます。カラーを長持ちさせたい、抜け毛を減らしたい、健康な髪を維持したいなど、お客さまにはさまざまなお悩みがあるので、「それを防ぐためには、この商品ですよ」とアプローチします。ポイントは、現在使われているシャンプーを【否定しない】ことです。否定すると、お客さまの心に壁ができてしまうからです。

次に、なぜこの商品がいいのか、その理由を“論理的”に説明します。そうすると、心理的に「この人に相談したら間違いない」と思ってくれます。そして、「お流しのときに今回このシャンプーを使わせていただくので、手触りなどを見ていきましょうか」と実際に使っていただく。これは、「フットインザドア」というテクニックです。いい商品ですし、髪の手触りは本当に変わるので、お客さまは完全に「使い続けたい」というゾーンに入り、購入してくれるのです。

いろんな性格の方がいるので、僕は人によって声のトーンや調子も変えています。髪質によってシャンプーが合わない場合もあるので、そういうときは商品のラインナップを見せて「オーダーメイドのシャンプーをお選びしましょうか？」と言うときもあります。人によっては、トラベルセットをおすすめして「一度試していただいて感想を聞かせてください」と言うことも。いきなり高価なボトルをすすめるより、その方が良心的ですからね。

女性は香りを大切にしている方が多いので、商品の香りも必ず試していただきます。「男性スタッフの中では、この香りがランキング一位なんですよ」という話もしますよ。商品をお見せするときは、指の動きにも気を使います。もちろん、爪もしっかり磨いて、手のケアは忘れないようにしています。

＜店販おすすめテクニック＞

・AFLOAT アフロート シャンプー ハーベル

お客さまが現在使われている市販のシャンプーを使い続けた1週間後と、このシャンプーを使う1週間後の髪の状態がどのように違うのか、カラーの状態はどうなるのかなど、商品の特徴も含めてしっかりとお伝えしています。

・オージュア クエンチ セラム、オージュア フィルメロウ ミルク

ドライヤーの熱を加えたときの髪の構造を想像しやすいように、「卵を熱湯で長くゆでると黄身がパサツキますよね？」みたいな話もします。それぞれ用途が違うことを理解すると、2個セットで購入する方も多いです。一つを選びたい方には、仕上がりの好みを聞いておすすめします。

プロフィール

GENKI（古川新太郎・ふるかわしんたろう）
AFLOAT RUVUAアシスタント

1995年生まれ。福島県出身。地元の美容専門学校を卒業後、上京してアフロートに入社。1年目から店販商品の売上を伸ばし、現在は月間30〜50万を販売。セールス・アドバイザーとして、他店舗の講習会や新商品の販売戦略に参加するなど活躍の幅を広げている。
Twitter: @unchan1103

（文・織田みゆき／photo 巻嶋翔）

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