【髪質改善・後編】Adele川端ダニエル康平×nex宮本栄一出演。セラックの艶感、深い色味を出すカラーリング術、髪質改善トリートメント全工程
狙い通りの色味を表現する技の数々
宮本:ダニエルさん、どうしてこのタイミングで乾かしているんですか?
ダニエル:僕はカラー美容師歴が長くて、もちろんウェットもドライもやったんです。ウェット塗布の方が塗りやすいしダメージしないという意見は多いんですけど、色持ちという面から考えるとどうなんでしょうか。濡れた状態にカラー剤を乗せて、そこでカラー剤の100%の力を引き出せるかというと、僕の実感では引き出せてないなと感じています。カラー剤に水を入れて塗っているのと同じ感覚なんですよね。あとは色味の深さ。僕のやAdeleのスタッフのインスタを見ていただくとわかると思うんですけど、うちのカラーの違いはドライ塗布にあリます。ドライ塗布でなければ出ない色があるんです。
宮本:カラーレシピはどうやって作っていくんですか?
ダニエル:一般的にはベースがあってカラー剤を選ぶじゃないですか。僕の場合は逆なんですよね。カラー剤とレシピは固定されていて、ベースを変えて色を作る。ややこしいんですけどね。女性って、色がバラけているパレットはあまり好まれていないような…。一方コスメのパレットでは色はほぼ一緒なのに、ちょっとラメが入っている、ちょっと質感が違うとか、それが女性的な感性なのかな、と。だから僕のカラーではわずかな色の差で表現していくんです。
今回はマテリアのブルーブラック、コレストンの10を10%入れます。
宮本:10%入れることでどうなるんですか?
ダニエル:色にはあまり影響はしませんが、ベースが整う分、カラーのムラが抑えられるんですよね。あとお客さまのご要望ですごく色を出したい時とかは使わないこともあります。
あとODIN ROYALを10%混ぜます。こちらはレブリン酸と特殊なポリマーが入った酸熱トリートメントです。これは僕、気に入ってよく使っています。プレックス剤としてカラーリングに入れても単品で使用してもOKです。
オキシは4.5です。ムラも消しながら、ベースも整えながら、色も足しながら、オキシは2倍にすることによって塗りやすくスピードも上がります。ダメージもなるべく減らしながらやっていくイメージです。