一つひとつの仕事に思いを込めれば、それは必ず相手に伝わる -ACQUA 泓田 崇さん U29次世代美容師-

驚くほど上手いカットに惹かれてACQUA

 

 

美容専門学校時代は、いわゆるコンテスターでした。とはいえ、自分には芸術的なセンスはあまりないと感じていて、どちらかというとワインディングのコンテストで結果を出すなど、技術寄りのコンテストが得意なタイプでしたね。ただ、そんなに一杯練習しなくても、技術の習得は早いほうだったと思います。問題点にすぐに気づいたり、絶対に失敗しない方法や、考え方を見つけたりするのが得意でした。

 

専門学校の中に資料室があって、そのなかに『SHINBIYO』があったんです。カラーの特集号には、「カラーでここまで表現できるんだ…」と驚くような作品がたくさん出ていました。その作品をつくっている人たちの多くが東京で活躍していたので、自分も東京で勝負してみたいと思うようになったんです。

 

就職活動では東京の有名サロンを4店舗受けました。その中でも、ACQUAは僕がもっとも縁を感じたサロンです。僕と同じく広島出身の世良綾花がACQUAで活躍しているということで、共通の知人を介して紹介してもらいました。それまで女性に髪を切ってもらってうまくいったことがなかったんですが、びっくりするくらい上手に切ってくれたんですよ。ほかのサロンの選考も進んでいたのですが、最終的にACQUAにしたのは、世良のカットの影響が大きいです。

 

「担当を代えてください」 お客さまのクレームに今は感謝

 

 

アシスタント時代は、厳しい先輩から毎日のように叱られていましたね。やっぱり叱られたら堪えるので、毎日、肩を落として帰宅していましたね。でも、決して理不尽なことを言われているとは思ってなくて、叱られた内容には納得していました。

 

ただ、僕の手は柔らかいのでシャンプーには向いているらしく、「恵まれているね」と先輩から言われたことも。ありがたいことに、お客さまからもたくさん指名をいただいていたんですよね。シャンプー以外にも、自分のできる仕事すべてにこだわりをもってやっていました。細かいところでいうと、飴を出すとき。飴の色合いとコースターの色との相性まで考えてお出ししていたんですよ。ほとんど無意識にしていたことですが、あるとき年配のお客さまから「あら、すごいきれいだわね」と褒められて、一つひとつの仕事に思いを込めることの大切さに気づきました。

 

忘れられない失敗もあります。シャンプーと接客の腕を見込まれて、東京を代表する女性美容師の一人、小村順子の専属につきました。ところがあるお客さまから、「こんなに雑な仕事をされたことは初めてです。担当を代えてください」とクレームをいただいてしまったのです。営業後に小村から「あのお客様はこれからもACQUAに来たいと思ってるし、泓田によくなってほしいと思ったから、直接伝えてくれたんだよ」と言われたことが今も忘れられません。振り返ると、たしかに忙しくて、仕事が粗くなっていたかもしれない。でも、忙しいのはお客さまには関係のないこと。何も言わずいなくなるお客さまが多い中、あえて苦言を呈してくださったことに今も感謝しています。

 

>精神誠意お客さまに接すれば、おのずと結果はついてくる

Related Contents 関連コンテンツ

Guidance 転職ガイド

Ranking ランキング