珠実の¥マーク 最終回「2年後に技術売上200万円になるには?」~相談者・鈴木輝さん(24歳)
「売上」だけではなく「給料」の目標を持つことも大事!
珠実:売上の目標というのがあるんですよね?
輝:はい、2年後に技術売上200万のスタイリストになることが目標です。
珠実:それ、NOT ¥(ノット エンマーク)です!!具体的な金額を目標にするのはいいのですが、200万売り上げるイメージって、具体的にできていますか?ちなみに、輝さんお店で一番の売上がある方でいうと、いくらくらいでしょう。
輝:そうですね。確かにあまり、想像できていないかも。店長の月120万の売上ですかね。土日に予約が集中するので、週末は結構忙しそうです。
珠実:輝さんの目標は、その忙しそうな店長にプラス80万円ということですよね。単価が1万円を切ってしまうようならお客さまが月200人以上必要なことになります。月に20~25日働くとして1日10人強はやらなくてはなりません。
輝:お金も欲しいけど、趣味の時間も欲しいので、悩ましいですね…もちろん美容は大好きですが、それで続けていけるかというと「売上の達成」が理想の自分と違うかもしれません。
珠実:私は「技術売上がウン百万円」って、プレイヤーとしてはすごいことですし、自分もものすごくうれしいし誇らしいんですけど、それって自己満にならないかなぁと。今日もお客さま待たせちゃったな」とか、「売上キープするためにもっと予約取らなきゃ」とか、ストレス抱えながらやって売り上げても楽しくないですよねお客様にとってのハッピーなのでしょうか。きちんと向き合って技術を提供して喜んでいただくお客さまが何人くらいいたら自分は満たされるのか、自分がやりたいことをやって、実際にいくらもらうかというのが大事だと思うんです。
輝:その部分、考えられてなかったです!
珠実:ちなみに、今のお店で、200万売り上げると手取りはどれくらいになるんですか?
輝:50万円くらいですかね。
珠実:ふむふむ。単価も考えたいのですが、店長のカット料金はいくらですか?
輝:6,000円ですね。僕は4,000円です。
珠実:じゃあ、目標としては、輝さんも早くカット料金6,000円になれるようにがんばりましょう!どうしたら6,000円になるんですか?
輝:自分から社長に申し出て、ディレクターやトップスタイリストになり、身の丈に合っていれば認められると思うんですが、今の売上だとすぐには厳しいと思います。
珠実:うーん、今の輝さんのキャリアだと難しいということなんですね。じゃあ、どうすればカット料金を上げていいのか、基準をはっきり教えてもらうというのはどうでしょう。例えば指名売上が100万円になったらいいのか、その100万円が何か月続いたらいいのか。具体的に単価を上げる、客数を増やす、売り上げを上げるためになにをすべきか。売り上げだけじゃなくて、お給料の目標があってもいいんじゃないかと思います。
輝:なるほど!ちなみに珠実さんは、どうやって自己集客しているんですか?
珠実:私の場合は、ブログですね。3年前から札幌でも美容師をやっているんですけど、どうしたらお客さまにきてもらえるか考えたときに「これを無料で読めるのはお得」という知識を入れたブログをとにかく毎日更新しました。読み物として価値が出るように、プロならではの知識を入れるようにしました。本当に毎日書いていたので、それは根気よくやってよかったなって感じです。おかげさまで、今はLINE@のフォロワーが5,000人くらいいます。美容師としては、今はほぼ集客はしていないので、先に貯金したのを今使っている感じです。
目標達成のために、楽しく自分で自分を売り込むこと!
先ほど輝さんの「指名売上200万円」にNOT¥マークをしましたが(笑)美容師としてはやっぱり「〇〇万円」という売上目標を持っている人は多いんですよね。
だから、なんとなく200万でなく具体的にイメージできる目標を設定して、その目標まではなんでもがむしゃらにやってみて、達成したらその時にもう一回「時間」「お金」「未来」という3つの軸で目標を立て直すのがいいかなと思います。その目標まではなにがなんでもやりますって覚悟を決めてやってみたほうがいいと思います。
抱えている悩みや目標に対して、今自分がどこにいるのか、見失ってしまう人は多いもの。私も同じなのでよくわかります。そういうときは、自分の悩みが、スタート地点のものなのか、折返しに地点にいるのか、もうゴール寸前なのか、感覚ではなくて、数字で考えるようにしています。
頑張っていても結果が伴っていなければ、考え直さなければいけないし、そんなに頑張っていなくても達成が近かったら目標を変えてもいいし、冷静に自分で自分を「商品」だと捉えて考えるのがいいと思います。
わたしは「珠実」っていう美容師を売っている、よくそれは考えていることなんです。
ストレスを抱えながら無理な目標を目指しても意味はありませんよね。自分が何に喜びを感じるのかをよく考えて、楽しく稼ぎましょう!
(文/珠実・撮影/泉山美代子)
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