年間個人売り上げ1億円でなお進化を続ける“好みを似合うに進化させる”似合わせの達人から、全美容師へのメッセージ

好みを似合うに進化させるために、髪を育てるところから始める

最近は、ヘッドスパ専門店、カラー専門店、カット専門店といった具合に、専門店が増えています。でも、美容師は分業制ではいけないと思うのです。「MAYUMIカット理論」は、お客さまの「好みを似合うに進化させる」ためのものですが、そもそも髪が痛んでいては手の施しようがありません。だから、私たちは健康な髪を育てるところからデザインします。シャンプーだけ、カラーだけ、カットだけでは「お客さまの好みを進化させる」ことも、お悩みを解決することもできないと思います。

 

まずは、定期的に歯医者さんに通って歯のクリーニングをしてもらうのと同じように、頭皮もキレイにお掃除することが大事です。毛穴の汚れを取り除き、マッサージで血行をよくすることで、髪に栄養がいきわたり再び元気を取り戻します。

 

 

 

最近は白髪を隠さないことが少し流行っていますが、私はアンチ白髪です。もちろん、80歳くらいの女性なら白い髪も素敵かもしれません。でも、40代、50代で白髪を気にしないのは、わざわざ老化した自分を晒しているようなものです。私は白髪が気になるかたには、白髪染めではなく、明るめのファッションカラーをお勧めしています。そのほうが白髪染めをした重い色の髪より、軽やかで若々しく見えます。

 

髪色はファッションに合わせたら、よりお洒落度がアップします。ファッション業界では、その年に流行するカラーが決まっています。それを踏まえて、私たちは、お客さまの肌写りが美しく見えるように、髪色を提供するのが役目です。

 

ちなみに、ヘアデザインの提案をするときも、いろいろな髪の長さや、さまざまにデティールの異なるスタイルのヘアカタログのファイルを作成して、どんな髪型がお好みなのか尋ねています。大切なのは、お客さまの好みを知ることに加えて、“NG”を把握しておくこと。これは好みを知ることと同じくらい大切です。

 

お客さまの好みを把握し、NGも頭に入れた上で、髪の悩みや「好みの髪型」を聞き、それを「似合う髪型」へと進化させているから、お客さまから支持を得られるのだと思います。ぜひみなさんも、大人の女性の心に寄り添い、求められる美容師になり、お客さまと一生における絆を深めて頂けたらと願います。

 

 

プロフィール
MISS ESSENCE
へデザイナー/代表取締役 MAYUMIさん

1959年10月29日生まれ。岐阜市出身。コーセー美容専門学校卒業。1989年名古屋にMISS ESSENCEをオープン。1995年に東京・青山に出店。2016年から早稲田大学招聘研究員として、カットによるアクティブ・エイジングを研究。著書に『綺麗をかなえる法則』『リピート率“3割UP”カット』(共に髪書房)『加齢を華麗に変える!MAYUMI美髪メソッド』(ハーパーコリンズ社)がある。美容師歴40年で約100万人の顧客にカットやMAYUMIロジックによる美容の知識を提供。10年連続年間個人売上1億円越え、60歳にしてなお、ほぼ毎年売り上げを更新中。“美容界のマドンナ”“似合わせの女王”などの異名を持つ。趣味はエステやサプリメントなど最先端のエイジングケアの追求、おしゃれの追求。この1月23日には宝島社より『MISS ESSENCE MAYUMI人生を楽しむお洒落のコツ』が刊行される。

 

(文/外山武史・撮影/菊池麻美)

 

  ライフマガジンの記事をもっと見る >>

Related Contents 関連コンテンツ

Guidance 転職ガイド

Ranking ランキング