女性美容師はもっと稼ごう! 珠実さんからのメッセージ

 

稼いでいる人の方が、話は面白い!?

 

―お金を稼いだことで、仕事にフィードバックできることはありますか?

 

「私たち美容師って、いろんな相手と話しできる仕事ですよね。なかでもキャリアがあって、いろんなことを知っていて、『自分よりも素敵!』と思える人と一緒にいると楽しいじゃないですか。だいたい、そういう人たちは『稼いでいる人』ですよ。稼いでいる人は、モノの価値や世間をよく知っているから、会話も楽しい。これは、逆の立場でも言えることで、稼げる美容師は、人としての魅力が増して、より多くのお客さまを楽しませることができるのかなと思います」

 

―珠実さんから見て、周りの女性美容師さんのお金に対する考え方ってどうでしょうか?

 

「やっぱり、『お金の話は言っちゃいけない』と思っている人が多いですね。特に社員だと人間関係もあるから、『給料を上げてくれ』と言いづらい。一方、フリーランスは儲かっているイメージがあるみたいで、『フリーランスってどう?』という相談をよく受けます。

 

でも、私は、フリーランスになることを必ずしもおすすめはしていないんです。イコール儲かる、ではありません。まずは今の環境の中でお給料を上げる、お客さまを増やす方法を考えたほうがいいですね」

 

―フリーランスで成功している珠実さんがおっしゃると説得力がありますね。

 

「まずは自分の置かれている環境を客観的に見ることが大切です! たとえば技術売上が160万円あって、お給料は30万円くらいだとしましょう。私は女性で同世代だったら、これはけっこう売上がある方だと思うんですね。それで給料がを少ないと感じている場合は、お店の背景を考えてみてください。

 

たとえば、アシスタントがたくさんいたり、宣伝や広告でがっちり集客をフォローしてくれるんだったら、歩合がしょうがない部分もあるはず(自分だけで出している結果ではなく、お店のバックアップがあるのでは)。フリーになっても、〇〇美容室っていうネームバリューがなくなるのでそこでのお客さん含め環境を丸ごと維持できる引っ張ってこられるわけではないですから、今お客さんがきてくれているお店があるのなら、そこでできることを考えるのが一つだと思います」

 

―環境を大きく変えずにできることで、女性におすすめなのはどんなことでしょう?

 

「女性だととくに、好きなモノ・コトで稼ぐのがいいんじゃないでしょうか。私はかわいいものが好きなので、ロリィタはすごく合っていたんですよね。結果的に自分のブランディングにもなって集客にもつながったのは、やはり好きだったから。ダブルワークは大変でしたが、好きだから続けられたと言えます。

 

美容師さんって、ヨガが趣味の人とか多いと思うんですけど、それで集客できるんだったらするべきだし、もしヨガマット売りたいんなら売ってもいいですよね。女性って、好きなことには誰よりもエネルギーを発揮できるところがあると思うんです。『だって楽しいじゃん!』『だって可愛いじゃん!』っていうのをマネタイズできるといいですね」

 

―稼ぎたい、キャリアアップしたいという女性美容師さんにメッセージをお願いします。

 

お金は精神安定剤。使うのも貯めるのも好きずきですが、お金があると前向きになったり、将来のことを考える余裕が持てると思います。今までよりもそれに、稼げると自分の価値をポジティブに捉えられるはずに改めて気づけるはずです。『自分はこれくらいでいい』とか、『美容師はお給料が低いから仕方ない』とか、早々に折り合いをつけるのはもったいないです。一緒にハッピーに稼げるやり方を考えていきましょう!絶対もっと稼げる人多いと思う!笑」

 

プロフィール
珠実(たまみ)

フリーランス美容師・ヘアメイク。ロリィタファッションなど、個性と原宿ファッションを連動したスタイル提案を得意とする。2015年独立。2017年から原宿以外でも札幌まで活躍の場を広げている。2018年よりGO TODAY SHAiRE SALON取締役就任。

 

(取材/須川夏津江・撮影/菊池麻美)

 

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