失敗するのはあたり前、素早く凛と立ち上がろう! 〜「LECO」堀希満子さんの不屈の精神
持ち前の明るさで、困難や失敗があっても、何度でも立ち上がってきた「LECO」の堀さん。「人は弱いもの。失敗はあってあたり前だけど、そこからどう立ち直るのかが大切です」と堀さんは言います。「自分が何をしたいのか」を常に問い続け、ポジティブに前に進み続ける堀さんの仕事への向かい方、問題解決方法について、教えていただきました。
4歳のときから美容師になると決めていた
はじめて美容室に行ったのは4歳のとき。テレビアニメ「美少女戦士セーラームーン」の主人公、セーラームーンを目指して髪を伸ばしていたのですが、夜中に親が私を見ておばけと間違え、「キャー!」と叫んだことがあって。ひどいですよね(笑)。それでその次の日には「髪の毛を切りなさい!」と美容室に連れて行かれました。
ボブに切られて泣いていたのですが、美容師のお姉さんが「セーラームーンじゃないけれど、セーラーマーキュリー(ボブカットをしている登場人物のひとり)になれたね」と、ポジティブな言葉をかけてくれたんです。その一言でルンルンな気分になって帰り、その経験から美容師になると決めました。幼稚園の年長さんの文集から高校の卒業アルバムまで、将来なりたい職業は「美容師」と書き続けました。
要領が人一倍悪く、仕事が長続きしない時期も
通った高津理容美容専門学校はとても厳しい校風でした。当初は特待生として優秀な成績で入学したのですが実際に入ってみたら、実技試験は300人中298位。どんなに努力しても不器用で技術が上達せず、先生に呼び出されて怒られるくらいで、正直、学生時代は暗黒でした。
それでも両親は、「あなたはコツをつかむまでに時間がかかるけれど、一度仕事を覚えれば、しっかり誠実に仕事が続けられる人間だ」と励ましてくれて…。「専門学校はたった2年。そこで技術が身につかなくても、社会に出てから実践の場で身につけることができるはず。美容師になることをあきらめないで」と諭され、どうにか頑張って卒業することができました。
卒業後は神戸の美容室に就職し、早朝から夜は遅くまで、休みもなく働きました。でも半年後には「やはり美容師の世界は厳しいな」と心が折れて、やめてしまいました。「クリエイティブの撮影の仕事がしたいから」という言い訳をしてやめましたが、結局は、ただ逃げたかっただけだったんです。その後は子ども写真館でヘアメイクとして働きましたが、ふとした瞬間に、「あんなに美容師になりたかったのに、こんなに軽い感じでやめていいのかな」と自分の生き方に疑問をもつようになりました。
>クリエイティブの仕事がしたい! という新たな目標を見つけて