20代にがんばったからこそ、30代の今が楽しい!−kilico.佐藤麻衣子さんの好きを形にする生き方−
周囲の協力で、産前産後の新しい働き方を実現
入社6年目から昨年5月まで3年間、店長をしていました。お店を回していかなければならない責任もあり、「私には仕事しかない!」という勢いで精神的にも肉体的にもフル稼働でしたね。そのときはスタッフにもとことん厳しく接していましたが、別のスタッフが叱られた人をフォローしてくれたりして、大分助けられていたと思います。
昨年9月から産休に入り、11月に出産、4月に復帰して、今は時短で働いています。トータルで7カ月の産休、育休でした。私がはじめての産休取得者だったのですが、オーナーから「好きなようにやっていいよ」と言われ、どういった働き方がいいか、それを実現させるための法的な手続きなど、すべて自分で行いました。ゼロからの出発だったので大変でしたが、あとに続く人たちにとっても働きやすい環境になるようにと思ってがんばりました。
はじめての出産でしたが、不安よりも楽しみのほうが大きかったですね。一番ありがたかったのは、やはりオーナーをはじめ、職場のみんなが協力的だったこと。おかげさまで、「よしやるぞ!」という気持ちで出産に挑むことができました。
勤務時間の変化で、客層も変わった
産後で一番変わったのは、勤務時間です。営業時間は通常、12時から21時ですが、私だけ少しずらして朝10時から17時までにさせていただいています。主婦のお客さまは「午前中だと助かる」と言ってくださり、今は、主婦や年上の方、お子さまのお客さまが増えました。
産休に入るときは、自分のお客さまを他のスタッフに任せていましたが、復帰後も時間が合わなくて担当できないこともあり、当初はお客さまを失う不安と葛藤もありました。でも、他のスタッフでも満足してくださっているお客さまの顔を見たら、なんだか安心して、心おきなく任せられるようになったんです。
自分のわがままで働く時間を変えさせていただいていることもありますし、お客さまが笑顔になってくれるなら、それでいいかなと。任せているスタッフは私が最も信頼しているスタイリストで、同志というか、一緒にがんばってきた仲間なので、彼女の売り上げにつながるなら、それも私にとってもしあわせなことだと思っています。