元ひきこもりの美容師の挑戦。「いらっしゃいませ」も言えなかった青年が、自身の原体験を胸にお客さまを救う―ビューティフルライフプロジェクト吉澤智洋さん

「いらっしゃいませ」が言えなかった。しかし、秘めたる熱意に突き動かされ、入社3年でスタイリストデビュー!

 

 

専門学校を無事卒業し、晴れて就職したのが今も働くAVENIR。さまざまなサロンを見学する中でも、代表をはじめとするスタッフみんなの人柄がやわらかく親しみやすかったのが理由の一つです。

 

美容室で毎日たくさんのお客さまに接するようになってからは、かなり苦労しました。

 

学生時代に接客系のアルバイトはことごとく落ちるほどコミュニケーションが苦手だったので、最初は「いらっしゃいませ」、「ありがとうございます」ですら、恥ずかしくて言えなくて…。挨拶だけはちゃんとしようと、自分自身を鼓舞する毎日でした。ただ、接客には苦労したものの、休みの日でも美容室に行って練習するほど、技術を磨くことには熱中していました。そのかいあってスタイリストデビューしたのは入社3年のとき。美容師になると決めたとき、目的の一つに「自分の技術で稼ぐ」という目標があったので、早くデビューできたことはうれしかったですね。

 

美容師にはない発想力や学びを得るためにビジネススクールへ。賛同者が集まり、ついにプロジェクト開始!

 

 

BLPを立ち上げるきっかけになったのは、スタイリストになって数年経った2016年ごろ。「美容師としてさらに何か成長できないか」と思いはじめ、学びを得たくて「社会起業大学」というビジネススクールに通いはじめたんです。そこでは自分の関心事や日々の疑問などを深く掘り下げて、そこからビジネスを生み出す発想力や、それを実現させるためのプロセスなどを学びました。

 

ビジネススクールに通う中で考えたのが訪問美容と、BLPの前身であるひきこもりの方の支援プロジェクトです。この企画を考えた根本には、やはり中学2年のときの自分自身の体験がありました。

 

社会起業大学で知り合った人やその知人など、賛同者が集まり、プロジェクトがスタートしたのは、2017年12月。最初はひきこもりの方の自宅を訪問しようと思っていたのですが、他人が大勢自宅にくるのはその人たちにとって大きな負担になってしまいます。そこで、初回はビジネススクール内の会議室で実施しました。その後、AVENIRの代表にかけあい、現在はサロンの店休日に、AVENIR我孫子店で行えるようになっています。

 

>外見が変われば、気持ちも変わる。自身の原体験を胸に、活動を行う。

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