ライフスタイル提案型サロンyiye(ヤイエ)、始まりの1年間。小俣恭平さんが、スタッフと共に導き出したyiyeの正解
美容業界の“当たり前”を覆したからこそできた唯一無二のyiyeの内装
コンセプトの一つであるライフスタイルに関わる事業としては、「イエカ」というブランドがあります。そこから、8月にエプロンを発売する予定です。美容師さんはもちろん、それ以外の方にも着ていただけるものになっていて、今後はヘアアクセサリーやピアスなども手掛けていこうと思っています。この1年はチームビルディングに注力していたこともあり、プロダクトなどもあまり発表できませんでしたが、今年はyiye=ライフスタイルの提案という創業時のテーマをより根付かせていきたいですね。
こういったプロダクトも、企業理念に沿った展開になります。利益を考えてというよりはやっぱり、世の中のためになるものを提案していきたいんです。
そもそも、yiyeは、サロンを作るときも美容業界以外の業種の方とのコラボレーションが始まりでした。YouTubeチャンネル「クリエイティブの裏側」さんは、共同代表である藤原が繋がりを持っていて、コラボレーションをして内装工事をすることに。普段、インテリアに関わる情報を発信している「クリエイティブの裏側」さんは、美容室の内装を手掛けるのは始めてということだったので、美容師からすると今まで疑うことのなかった“当たり前”を覆すことができました。
例えば、お客さま用の椅子は美容室であれば昇降できるものを使うのが普通です。もちろん、その方が美容師側の使い勝手もいい。でもお客さまからすると、いかにも美容室然とした椅子よりも、部屋のインテリアにあるような椅子のほうが落ち着いた時間を過ごすことができるんですよね。
照明も同じで、美容室の照明ってカラーの見え方を考えて白系統のことが多く、暖色系のライトは使わないんです。でも、暖色のほうがぬくもりを感じることができる。そういった僕たち美容師だけでは生まれなかった内装も含めて、お客さま満足度がすごく高いサロンになりました。これは他のお店には真似できないことなんじゃないかな、と思います。
プロダクト以外の展望でいうと、店舗拡大を予定しています。ありがたいことに、スタッフたちがどんどん人気者になってきて今のサロンだけでは収容力が足りなくなってきていて。まずは自分の目の届く範囲、表参道エリアにもう1店舗、と考えています。
今はまだ2年目で自分が先頭に立ってみんなを引っ張っていく立場ですが、これから事業を続けていくにあたっては、自分の右腕となる人材を育てていくことも目標ですね。“美容バカ”と言ってもいいほど美容が大好きな仲間と一緒に働いて、お客さまやプロダクトのユーザー、取引先の方々に「yiyeと関わってよかった!」と言ってもらえるような展開を考えているので、楽しみにしていてほしいです。
- プロフィール
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yiye
代表/小俣 恭平(おまた きょうへい)
栃木県出身。日本美容専門学校卒業後、有名サロンを経てFILMSにオープニングメンバーとして参加。サロンワークと並行して作品づくりにも没頭し、アシスタント時代からヘアコンテストに出場し、数々の結果を残す。ショートヘアを強みに自己ブランディングをし、インフルエンサーやモデルなどを始め毎月300名もの顧客を担当し、Directorという要職も務める。2022年4月、自らがオーナーとなるyiyeをオープン。
Instagram:@yiye_omata
(文/須川奈津江 photo/菊池麻美)
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