SYAN米澤香央里の「型」にハマらない挑戦。写真展、アクセサリーブランドのローンチなど2021年の活動実録
40歳でペースダウンを宣言!
35歳のとき、「40歳になったらライフスタイルを変える」と宣言しました。サロンの仕事を少しずつ後輩にまかせて、仕事のペースを落とし、もっと俯瞰的に仕事に取り組みたいと思ったのです。
昨年には店長も交代し、若いスタッフが活躍してくれています。今の自分にできることは、外部と関わる仕事や、コンテストに出場してクリエイティブを磨くこと、後輩を育成することなどかなと思っています。まだ仕事のペースを落とすところまではできていませんが、今後はマンツーマンで、お客さまをゆっくり施術できるようにしていきたいですね。
いい仕事をするために、美術館に行くとか、気になる人に会いに行くとか、感性を育てる時間も重要です。そうした活動を通して、色々な職種の人とつながって、仕事の幅も広がります。この前も少し時間ができたので名古屋に行き、前々から気になっていたショップを訪ねて、そこで出会った人とつながりをもつことができました。今後は、そうした時間をもっとつくっていきたいと思っています。
つながりたい人には、ストレートに伝えること
これは基本的なことですが、人間関係では、どんな立場の人に対しても、謙虚に接することが大切だと思っています。そして「すてきだな、つながりたいな」と感じた人には、素直に気持ちを伝えるようにしています。
すてきな写真を撮るカメラマンさんに出会ったときなどは、感動して、「すごくいいですね!」と言いながら、思わずバシバシ肩を叩いて喜んでしまうことも(笑)。そして「またご一緒したいです」とか「次も声をかけてください」と率直にお伝えします。すると、何かの機会にお声がけしていただけることがあります。そうした出会いをきっかけに、仕事が広がっていくことが多いですね。
撮影現場では、周囲の人に「また一緒に仕事をしたい」と思ってもらうことが重要です。技術だけではなく、人間的な部分でも認めてもらえるよう、努力することも大切だと思います。
たくさんの人と共同で作品を作る場では、いい仕事をすると、その場の空気がパッと変わることもよくあります。いつも同じメンバーで仕事をしているところに、ポンとひとり入って仕事をするときは、最初はアウェイな感じですが、いい仕事をすると、瞬時に周囲の人の態度が変わるんです。つくったものが人の心を動かし、場の空気感まで変えてしまうというか…。その快感があるから、ヘアメイクはやめられません。
毎年アップデートして、成長し続けていきたい
ヘアメイク、サロンワーク、セミナーなどの活動のほかに、2018年には写真展(大阪ルクア イーレ)を開催し、コロナ禍の2020年には、中目黒のUNCINQ -vintage&handwork-平野さんとヘアアクセサリーのブランドも期間限定で立ち上げました。“私達のプロダクトかが何処かの誰かのほんの小さな光の破片になれたら。砂浜でキラッと光るガラス石とか見つけ時にフワッとするワクワクな気持ちを届けられたら。”という気持ちでvalo adornments(ヴァロ アドーンメンツ)という名前にしました。フィンランド語で【光】という意味です。
学生時代は時間が濃密で、そのときどき何をしたかよく覚えていますよね。でも大人になると、ただがむしゃらに働き続け、時間があっという間に過ぎて、何をしていたか思い返せないことがよくあります。旅行に行けば、「そこに行った年は、あれもやった、これもやった」と思い出すきっかけになるのではないかと思い、ここ数年は毎年海外旅行をしていました。
ヘアアクセサリーブランドの活動は、「今年はこれをやった」とずっと後でも思い出す出来事になったなと思います。そういう意味では、これから行う、「siki」代表の伊藤竜さんとのコラボレーション撮影も、この年はこんなことがあったと印象づく出来事になると思います。竜さんとは、遊び心のある、ほかの美容師さんが嫉妬するような素敵なことができたらいいなと思っています。
>「普通の美容師がやらないこと」をテーマに活動していきたい!