“韓国スタイル”を打ち出して集客。デビュー数カ月で売上5倍のワケ
ビジネス的な戦略でオリジナリティを打ち出して
原宿では、「これなら他に負けない」という得意分野を何か一つ持っていないと、美容師としてやっていくことはできません。そもそも「韓国スタイル」に的をしぼったのは、韓国スタイルの需要は高いのに対応している美容師さんは少ないと感じたから。私の得意としている「韓国パーマ」はさらにライバルが少なく、できる店はほとんどありません。
実は、当店の店長も「韓国スタイル」を得意としていて、最初はそれを真似することもありましたが、いかに店長と違うスタイルを打ち出し、オリジナリティを高めていくかを常に考えています。
インスタを見て来てくださるお客さまは、私のつくる「顔まわり」のスタイルを気に入ってくださる方が多いので、「顔まわりパーマ」に力を入れるようになりました。そうして自分なりの工夫を重ねてオリジナリティを高め、「韓国スタイル」の中でも差別化をはかっています。
差別化という点では、私は女性として、自分自身がヘアメイクの見本になれる強みがあります。女性であることを活かして、ヘアメイクのセルフケアや、メイクも含めたきめ細やかな「韓国スタイル」の提案も心がけています。
高度な技術とセンスをベースとした「韓国スタイル」を発信
お客さまは高校生から30代が中心ですが、40代50代のお客さまもいらっしゃいます。年齢を問わず、それぞれのお客さまに似合うスタイルづくりには、自信があります。
「apish」はお店としても、“似合わせカット”を得意としています。単なる「韓国スタイル」ではなく、高度な技術やセンスをベースとした「その人に似合う韓国スタイル」を提供できるので、お客さまにも、安心していただけるかと思います。
今後は、もっと広く認知していただけるような美容師になりたいですね。流行のスタイルをつくり、広めていけるインフルエンサー的な存在を目標にしています。メイクが好きなので、撮影のヘアメイクの仕事も増やしていけたらいいなとも。一般の方に真似していただけるようなリアルなヘアメイクを、発信していきたいと思っています。
応援メッセージ
どんな職業についても、うまくいかない時期はあると思います。そんなときは、プライベートを投げ打ってガンガン仕事をしたいのか、家庭やプライベートの時間も大切にしながら仕事をしたいのか、まず、自分が確立したい働き方をはっきりさせることが大事だと思います。
目標が高ければ高いほど、ぶつかる壁も多いと思いますが、自分一人だけで乗り越えようと思わず、周りの人を頼って意見を聞くことも必要です。
そして、自分の目標や興味のあることに関係することには、積極的に参加すること。一気にステップアップするのではなく、少しずつでもいいから、コツコツと着実に進んでいけたらいいと思います。
- プロフィール
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apish/トップスタイリストmayu(まゆ)
神奈川県出身。資生堂美容技術専門学校卒業。2015年、都内の美容室に就職するが、同年8月に「apish」(東京・原宿)に転職。4年間アシスタントを務めた後、2020年にスタイリストデビュー、スタイリスト2年目にしてapish史上最速でトップスタイリストへ。「韓国スタイル」を打ち出し、とくに「顔まわりパーマ」を得意とする。10〜50代まで年齢を問わず、広く支持されている。
(文/揚石圭子 撮影/泉山美代子)