美容師7年目で東京へ。SHEA前坂美来乃さんの二十代半ばからのリスタート!
店長になってから客観的に物事を捉えられるように
「AnZie」青山店で働きはじめて3年後、青山店の閉店が決まり、それと同時に、坂狩が独立して「SHEA」をオープンしました。私もそれと同時に「SHEA」に参加し、現在に至ります。
ここ、「SHEA.aoyama」(青山店)は昨年9月にオープンしましたが、その際、店長に抜擢されました。重要な役割を与えていただき、とてもうれしかったですね。
店長になってからは、店全体の売り上げと、スタッフのことも考えるようになりました。常に客観的に物事を見て判断するようになったので、問題が起きても、感情的になることがなくなりました。
場の雰囲気を乱したくないから、何かあったときも冷静に、「相手に理解してもらうためにはどう伝えたらいいか」を第一に考えるように。店長として堂々と振る舞い、スタッフやお客さまに頼ってもらえるような存在になりたいという気持ちから、ファッションや振る舞いも変化したと思います。
スタッフを大切に思うようになったので、人が辞めていくことが、すごくつらいです。以前は、「新しい人生がはじまるし、気持ちよく送り出そう」と思っていたのですが、今は、「誰にも辞めてほしくない。ずっと一緒に、仲間としてやっていきたい」という気持ちが強くなっています。みんなが生き生き活躍できる環境を作りたいです。
女性としても美容師としても充実していきたい
今年結婚しましたが、会社の理解があって、営業後あまり遅くならずに退社できるようになりました。必要以上に仕事を家庭に持ち込まないようにしているので、以前よりオンとオフの切り替えができるようになったと思います。
出産のことも考えますが、子育てしながらも、美容師の仕事は一生続けていきたい。出産の時期までに、お客さまともっと強い信頼関係を築いて、産休明けに、また来てもらえるような存在になりたいですね。
店長としても、もっとスタッフの団結力を高めていけるように努力したいです。そして、SHEAでは「心地よい暮らしと髪と人」というスローガンを掲げていますが、髪を整えるだけではなく、お客さまにもっと寄り添い、暮らしの一部になれるようなサロンにしていけたらいいなと思っています。
◆◆◆応援メッセージ◆◆◆
アシスタント時代は、仕事にも慣れないし、辞めたくなることもあると思います。就職活動で学生さんにもよく伝えているのですが、美容師の仕事のおもしろさは、数ヶ月やっただけでわかるものではありません。
私も、アシスタント時代には、軽い気持ちで「やめたい」と思ったこともありました。でも同期の仲間たちに支えられ、がんばってこられました。その同期とは、今でも仲良しです。
仲間を大切にして、何かつらいことがあれば相談し、支え合ってほしいですね。そうして仕事を続けていけば、思いもよらなかった楽しさに、必ずたどり着けると思います。
- プロフィール
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SHEA.aoyama店長・トップデザイナー
前坂美来乃(まえさか みらの)
岐阜県出身。中日美容専門学校卒業。東京での就職活動に失敗し、名古屋の美容室に就職。7年後に東京「AnZie」に転職。閉店とともに、店長であった坂狩トモタカがオープンした「SHEA」(神宮前)に参加。2019年、青山店の開店時に店長に就任。トップスタイリストとして、サロンワーク、雑誌撮影などで活躍中。
(文/揚石圭子 撮影/泉山美代子)