言われたことはまずは実践!「ミス・スポンジ」と呼ばれて 〜伊原亜里紗さんの吸収力〜
「Lond」の店長、伊原亜里紗さんは「ミス・スポンジ」というニックネームをもつほど、言われたことはまず実践してみる、素直な努力家。そうして、吸収できるものはどんどん吸収し、自分のものにしてきました。その吸収力を学ぶべく、伊原さんに、これまでの遍歴をお教えいただきました。
母をよろばせたくて美容師を目指した
母は美容師で、小さい頃から家には練習用のウィッグがあり、それで髪を結って、よく遊んでいました。髪型をクリクリに巻いてもらい、アレンジしてもらったこともありましたね。そうした環境の中で育ったせいか、保育園の頃から美容師になりたいと思っていました。
母は女手ひとつで私を育ててくれましたが、美容師を続けながら子育てするのは難しかったようで、途中で別の仕事に転向。美容師を続けたかった母の分まで、自分が美容師として頑張りたいという思いもあり、美容師になりました。
信頼する師匠に誘われて転職
専門学校を卒業し、美容室に就職してから1年後、同じ店で働いていた尊敬する先輩(現「Lond」代表、斉藤信太郎さん)が、独立しました。そしてある日突然、「アシスタントとして、新しく開いた店で働いてもらえないか」という電話をもらって、「はい、わかりました」と即答。その数ヶ月後には「Lond」で働いていました。
斉藤には、美容学生の頃から髪を切ってもらっていました。就職してからは技術だけではなく、人間的にも育てていただき、心から信頼していたから、即答できたのだと思います。
本当にポジティブな人で、心が折れそうになったときにもよく相談していました。私にとって、気持ちを引き上げてくれるパワースポット的な存在。斉藤に育てられた人は皆、技術や接客も繊細な部分を重んじ、人情の厚さを継承していて、「信太郎チルドレン」と呼ばれていますが、私はその最後の継承者と言われています(笑)。