すべてはお客さまの笑顔のために〜SUPRAM弓さんのお客さま第一主義

技術力をアップして逆境を乗り越える!

 

 

美容師をやめようと思ったことはありませんが、今の会社を一度やめようと思ったことがあります。そのときの仕事の環境に納得がいかないところがあったのですが、今思えば、色々なことをまわりのせいにしていたのだと思います。

 

独立する友人の美容室で働く予定で退社時期も決まっていたのですが、いざやめる時期になったとき、さまざまな事情で、会社の環境が変わったんです。それで、会社に止まりたいと思い直しました。それで2カ月間は、友人の美容室で新しいスタッフが決まるまで働き、その後、会社に戻ることにしました。友人も「弓がそう思うなら」と納得してくれました。

 

実はこの出来事には一言では語れない事情があるのですが、それを知らず、悪く捉えるスタッフもいました。でも、それを言葉で説明するより、実力を示して納得してもらったほうがいいと思ったので、社内コンテストで「優勝して見返してやる!」と必死で頑張りました。その結果、優勝でき、やっとまわりに認められたという感じです。

 

このことがあって以来、何かあったとき、人や環境のせいにするということがなくなりました。すべては自分次第。自分が変われば、環境も変えられるということがわかりました。どんなときも、美容師は技術が大事です。辛いときも、技術を磨いてさえいれば、まわりを納得させられるし、お客さまの満足度を上げることにもつながります。

 

将来は自分の店をもち、お客さまにもっともっと満足してもらえるような空間づくりをしてみたいですね。美容師を続けたくても、事情があって働けないでいる人に、フレキシブルに働ける環境もつくることもできたらいいなと思っています。

 

 

応援メッセージ

 

美容師は、人によろこびを与えられる職業です。挫折してやめてしまうのは、もったいないなと思います。

 

美容師を続けていくためには、環境をどう変えたらやりやすくなるか、周囲にも迷惑をかけずにすむか、まわりの人に相談してみることも大事だと思います。

ただし、わがままを言うだけではダメ。いかに結果を出し、周囲を納得させられるかが重要だと思います。今いる環境で働くのが難しいなら、受け入れてもらえる職場を探してみるのもいいのではないでしょうか。

 

美容師は拘束時間が長い職業なので自分の時間をつくるのはむずかしいですよね。女性は30歳をすぎると、家庭をもったり子育てをしたり、ライフスタイルが変化し、自分の働き方も変えていかなければならないときがきます。それを受け入れてもらえるよう、若い頃から意識して、環境づくりを少しずつしておくといいと思います。

 

プロフィール
SUPRAMトップスタイリスト
弓(ゆみ)

愛知県出身。中日美容専門学校卒業後、株式会社サムソン入社。「SUPRAM」の前身「BLANCO」に配属。現在「SUPRAM」のトップスタイリストとして、サロンワークを中心に活躍し、斬新なファッションやメイクでも注目されている。コンテストにも積極的に参加し、数々の実績を残している。

 

(文/揚石圭子  撮影/松本寛秀

 

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