すべてはお客さまの笑顔のために〜SUPRAM弓さんのお客さま第一主義
名古屋で独特のセンスで注目を集めるサロン「SUPRAM」の中でも、ハイセンスなファッションやスタイルがInstagramで人気を集めるスタイリストの弓さん。おしゃれでクールな印象の弓さんですが、美容師になったきっかけは意外にも「おばあちゃんにヘアメイクをしてあげたときの笑顔」なのだとか。お客さまを第一に考え、居心地のいい環境をつくる接客の秘密は、介護士を目指していた経験にもありそうです。トップスタイリストになるまでも、さまざまな努力を重ねてきた弓さんに、これまでの経緯や仕事への思いをお聞きしました。
美容師になったきっかけはおばあちゃんたちの笑顔
もともと介護士になりたくて、高校生の頃から介護施設でアルバイトをしていて、美容専門学校に行っているときにも続けていました。
担当していたのは認知症のおばあちゃん十数人ほどでしたが、夏祭りのとき、おばあちゃんたちに浴衣を着せて、口紅やマニキュアを塗ってあげたんです。そのとき、いつも文句を言って喧嘩ばかりしていたおばあちゃんたちが、うれしそうな顔をして、「あんたきれいやね」とお互いに褒めあっていて。その様子を見て、「人をきれいにするのって、本当にいいな」と思いました。その経験があって、介護職は美容師として働いたあとでもできるかなと思い、美容師になろうと決めました。
美容師になってからも、介護施設におばあちゃんたちの髪の毛を切りに行くことがありますが、そのときも、みんな口々に、「(私を)一番きれいにしてね」と言うんです(笑)。かわいいですよね。女性が「きれいになりたい」と思う力って、すごいなと思います。
「お客さまのため」をすべてのベースに考える
私が仕事で一番大事にしているのは「お客さま」です。美容師はお客さまがいなければ成り立たない仕事です。コンテストに出ることにしても、その日着る洋服にしてもメイクにしても、それをすることで、いかにお客さまによろこんでいただくかを考えています。
コンテストに出れば、技術の向上につながってお客さまのためになります。それは勤めている美容室のためにもなり、そうして誰かのためにと頑張った結果が、最終的に自分にも返ってきます。
昨年、コンテストに出る際にチームを組んだスタッフは、子育てをしながらの参加でしたが、お互いに時間を捻出して、限られた時間の中で集中して練習をしました。時間はないけれど、以前よりも、集中してクオリティの高いものをつくれるようになったと思います。