「絶対にやってやる!」と突き進む、GARDEN Tokyo津田恵さんのど根性美容人生
周囲の人のいいところを全部盗んで最強になりたい!
そうして24歳のとき、勢いで東京に出てきましたが、まず家賃や生活費が高いことに驚き、派遣美容師をしながら就職活動をしました。当時、GARDENの代表が毎日ブログをアップしていたのですが、それをネットカフェで毎日のように読みました。それはスタッフに向けた内容で、代表がいかにスタッフのことを考えているのかが伝わってきて、ここは働く人にとって、とてもいい環境なのではないかと思いました。
強い個性や特色をもつ美容室が多いなか、GARDENはいい意味で色がなく、幅広いスタイルをつくりあげていました。そうした環境でなら、自分なりの特色を出していけるのではないかと思ったのです。
また、どんなオーダーにも幅広く対応できるスタッフが揃っているということは、そうした先輩たちから、それだけたくさんの技術を学べるということです。人のいいところを全部盗んで、最強になりたいと思いました。東京では何か武器がないと生き残っていけません。まずはバラエティに富んだ技術を学び、そのなかから、最終的に自分のカラーを見出していきたいと。今は、ショートカットという得意分野をつくりあげることできましたが、そこに達するまでには、時間がかかりましたね。
若い世代とのコミュニケーションから学ぶこと
アシスタントのときは、とにかく貪欲でした。中途採用というのもあって同期に負けたくない気持ちが強かったですね。撮影のアシスタントにつくためには、かわいいモデルをたくさん知っていると強いので、モデルハントをがんばりました。そして夜な夜な技術の練習もして。美容にどっぷり浸かった生活で休みもなく、みんなに「大丈夫?」と心配されていました。でも忙しいのが楽しかったですね。夜も、声もかけられていないのに先輩が飲みに行くのについていって、お客さまへの接し方など、営業中には聞けないことを、いろいろ教えていただきました。
今は先輩と一緒に飲みにいって何かを学ぶ時代ではなく、仕事の時間内でぎゅっと集中して学ぶ時代になっています。私も後輩と一緒にごはんに行っても、あまり仕事の話はせず、ただリラックスして楽しい話をします。でも、そうしてコミュニケーションをとった子は、仕事上でもよく気配りしてくれます。人は、どれだけ自分に時間を使ってくれたかによって、何かを感じ取っているのだなと思います。それはいつの時代も変わりないのかもしれません。
今の若い子から学ぶこともたくさんあります。SNSの操作に長けていて、インスタの記事をあげるのがとにかく早いのはすごいですね。フォロワーが何万人もいるアシスタントもいて、自己プロデュース力が高く、いろいろと教えてもらっています。私もいつかバズりたいなと(笑)。