人生のタイムテーブルに沿って生きる
サロンワーク、撮影、ヘアショー、セミナーで活躍し、ACQUA表参道の副店長として後輩育成にも取り組む世良綾花(せらあやか)さん。年内に出産を控え、周囲の協力を得ながらサロンワークに勤しんでいます。女性美容師の理想の生き方を体現する彼女に、モチベーションの源を教えていただきました。
自分にはワインディングがあるから、大丈夫
専門学校時代、ワインディングクラブに入って、ひたすら練習をしていました。コンテストにも出場していたんですが、活動の集大成ともいえる大会と、ACQUAの面接が重なってしまったんです。実は私、大会を優先して、ACQUAは諦めようと思っていました。でも、そのことを相談すると、担当の方がコンテストが終わってからでも間に合うように面接時間を設定してくれたんですよ。
1回の面接で同時に12人見るというくらい応募が多いサロンなのに、わざわざ調整してくれたのがすごくうれしくて。その時点で私の心はもうACQUAに決まっていました。
入社したばかりのころ田舎から出てきた私は、先輩スタッフやお客さまなど周りの東京っぽさに圧倒されていました。そんな自分を助けてくれたのが、専門学校時代に頑張ったワインディング。ACQUAの技術チェックは厳しいので、ワインディングが一発で受かることってそうそうないんですが、学生時代からの努力もあって私は合格したんですよ。周囲からも、「お前すごいらしいね」と言われるようなりまして。
これがきっかけで勢いがついて、「私には得意なものがあるから大丈夫」と思えるようになったんです。がむしゃらに目の前の仕事に取り組むうちに、頑張っていれば結果が出てくるものなんだな、という確信も生まれました。
バリバリの看護師だった叔母の一言が人生を変えた
最初は東京に圧倒されていた私も次第に、「お前はポジティブすぎるから、みんな自分と同じだと思うなよ」って言われるくらいたくましくなりました(笑)。いつも前向きでいられるのは、心のなかに「次の目標」が見えているからです。これは叔母の影響ですね。
高校時代、バリバリの看護師だった叔母から「あんたも一生仕事をするつもりなら、人生のタイムテーブルを作ったほうがいい。私は仕事軸でしか考えていなかったことを後悔している」と言われたことがあります。その言葉がすごく刺さったので、私も人生のタイムテーブルをつくったんです。何歳でスタイリストになり、売上はいくら、結婚はいつ、という具合に、思いつく限り細かく書きました。
就職してからも、いつまでにメインアシスタントやスタイリストになるなど、タイムテーブルを具体的にするための修正を加えて作り上げていきました。今はその内容がしっかりと頭の中に入っています。
タイムテーブルに刻まれた目標が、いつも目の前にあるから、私は自分に負けずにここまでくることができたのだと思います。大変だなって感じることはありますけれど、辞めたいとは思わないんですよね。タイムテーブル通りにいくためには、どうしたらいいんだろうって考えるだけです。
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