「27歳でゼロから挑戦」Kalon Tokyo上田ひかるさんの、夢を形にした“3年間”とこれからのステップ─天職WOMAN─

 

現在、東京・高円寺のサロンKalon Tokyo(カロントーキョー)で活躍する上田ひかるさんが上京を決めたのは27歳のとき。

20代半ばを過ぎて、新天地でゼロからチャレンジすることは、大きな挑戦だったそうです。東京で初めて所属したALBUMでは、ヘアアレンジの投稿が注目され、300人だったフォロワー数は瞬く間に急増、現在では9.2万人を超える人気スタイリストに。売上も伸ばして副店長にまで抜擢されました。

美容師人生において大きな転機が2回あったという上田さんに、これまでのヒストリーとこれからのことについて伺いました。

 


 

「人はいつ死ぬかわからない」事故をきっかけに上京を決意

 

 

私の美容師としての原点は、奈良県です。大阪の美容専門学校を卒業して、関西の美容室に就職しました。アシスタント期間は5年と、長い方でした。ただ、それには理由があって…実は、アシスタント時代に交通事故に遭ってしまったんです。事故のあとは、身体も動かないし、心が完全に折れてしまって……。人と話すのも辛くて、正直、美容師に戻れる自信もありませんでした。1年ほどは何もできず、美容師を辞めてネイリストやアイリストなど他の美容の仕事に就こうか、まったく美容には関係のないアルバイトでもして少しのんびり働こうか、ものすごく悩みましたね。

でも、休んでいた期間のある日にふと「やっぱりハサミを持ちたい」と思ったんです。そこから再スタートを切る決意をして、心機一転、大阪のサロンに飛び込みました。そこで1年半修行して、スタイリストとしてデビューしたのが25歳の頃です。

 

 

思えば、事故に遭って「いつ死ぬかわからない」と本気で思った経験が、今の自分の行動力や覚悟につながっている気がします。「東京で美容師をしてみたい」と考えるようになったのも、この経験があったからなんですよ。私の美容師人生の1回目の転機でしたね。

上京を考えるようになったのは、26歳の時です。ちょうどコロナ禍で、インスタなどのSNSで発信をしている東京の美容師さんたちを見て、「かっこいい! 自分もこんな風に発信できる美容師になりたい」と思うようになりました。その中でも特に印象的だったのが、ALBUMのディレクターであるNATSUMIさん。思い切って応募したら内定をもらって、自分でも驚きました。ALBUMは東京でも有名な美容室ですし、専門学校生にも名前が知られていますよね。そんなサロンで働けることが夢のようだったんですよ。

 

 

ALBUMに入ったらハイトーンカラーやカットをゼロから学びたくて、もう一度アシスタントからスタートするつもりだったんです。なので、ちょうど専属アシスタントを募集していたNATSUMIさんに「アシスタントにつかせてもらえませんか」とお願いしたんですよ。でも返ってきたのは、「せっかく技術があるのにもったいない。あなたはスタイリストとして挑戦するべき」という返事でした。その言葉に背中を押され、スタイリストとして東京に飛び込むことを決意しました。

 

>“3年間”――期限を決めて挑んだ東京での挑戦。仕事に100%打ち込めたことが幸せだった

 

Related Contents 関連コンテンツ

Guidance 転職ガイド

Ranking ランキング