【久保賢二】海外セレブ御用達サロン『WARREN TRICOMI』日本1号店のオーナースタイリスト。世界のセレブを魅了するテクニックの真髄を、原宿から発信!
別事業も展開できる自由な働き方を許容したい
——2022年に東京のお店を久保さんが引き継いで、オーナースタイリストになりましたよね。サロンを経営する側として、心境の変化などはありましたか?
いろいろあって2年前に僕が引き継いだんですが、経営については初めてだったので最初は大変でしたね。ずっと店長をしていて運営経験はあったので、なんとかいけるかなという漠然とした思いもありました。半年ほど準備をしてスタイリストを集めたんですが、4月だったので新卒も2名入れたんです。人気スタイリストたちのおかげもあり、初月から店舗の売上が倍増して、その翌月からずっと倍以上の売上が続いています。
コロナ禍で外国人客が来ないという大変な時期を経験していたおかげで、それまで取り組んでいなかったSNSにもサロンぐるみで取り組んでいたんです。その結果が着実に数字にも表れてきました。僕の場合はインスタですが、若いスタッフはTikTokを使うなどして、それぞれが個人のスタイルを発信して集客できるようになっていたんです。最近はインバウンドも戻ってきたので、飛び込みの観光客もSNSからたくさん来てくれますよ。
——SNS集客が完全に軌道に乗っているんですね。新卒の教育は、久保さんが担当されているんでしょうか?
他のスタイリストにもサポートしてもらいながら、基本的に僕が技術チェックするという形で行っています。ようやくシステムが整ってきた感じですね。2年前に入れた新卒が、近々デビューします。お店としての集客にも力を入れていきたいんですけど、みんな自分が好きなデザインがあると思いますし、自分で発信して集めたほうが再来もしやすいと思うんですよね。なので、やはり個人集客はこれからも強化していく部分かなと思っています。
うちのスタッフはニューヨークと同様、業務委託のメンバーが多いんですが、教育サロンでありつつ、ある程度育ったら自由に時間が使えて別の事業もできるような雇用スタイルがいいのかなと考えています。僕も、いずれは自社で別ブランドの若手育成のサロンを作ろうと思っているんですが、各自で店舗経営していたり、そんな自立したスタイリストで構成したいなと思っていて。そのほうが今の時代にも合っているのかなと思うんです。ここで自分のブランド力を高めて、別のブランディングもやっていけるようなスタッフが増えたら理想ですね。そのためにも、結果を出していける環境を整えたいなと思っています。