輝く美容師の裏側にフォーカス あの人の「裏ガオ」 #7 siika NIKAIサトーマリさん

雑誌の撮影を手がけるも、売上では伸び悩みも…

 

 

そのときの私は、もうやる気のスイッチが入っているので、休みなく働いていましたね。

 

覚えているのが、28歳の頃、盲腸になったときのことです。土曜日の朝に腹痛で病院に行き、盲腸と診断され手術を受けることになったのですが、予約のお客さまを断るのが嫌で泣きました(笑)。しかも、月曜日にはずっとやりたかった女性誌の撮影が入っていたんです。その仕事は私に指名できた仕事だったので、どうしても断りたくなくて。もし別のスタイリストにお願いしたら、次からはそのスタイリスト指名になってしまうかもしれない、そんな恐怖心があり、土曜日の夜に盲腸の手術を受け、月曜日には撮影に行きました。完全にスイッチが入っている状態なので、休むことの恐怖を感じている時期でした。

 

雑誌の仕事をいただけるからといってすべてが順調だったというわけではなく、売上が伸び悩む時期もありました。

 

たとえば、サロンが定めた月の指名売上のボーダーラインを越えない給与が上がらないということを知らされたときは壁にぶち当たりました。どうして売上が伸びないんだろうと、当時、ラフォーレにあった書店に足を運んで業界紙をチェック。地方で売上を上げている美容師さんの記事を読んで彼らに共通していることは何か考えてみたんです。そこで誰もが言っていたのが、「いつ行ってもテンションが同じ」であるということ。自分の胸に手を当ててみると、元気なときと疲れている時で気分にムラがあり、それが接客にも現れていると気づきました。気分のムラをコントロールしはじめると、徐々に売上を伸ばすことができました。

 

>独立した今が、自分の本当の価値を試されているとき

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