輝く美容師の裏側にフォーカス あの人の「裏ガオ」−第二回L.O.G SHIBUYA 代表 長山ゆうきさん
23歳で店長になるも、美容師人生が急転直下!?
当時はギャル男だったので、都内にあり、ギャルが来そうなサロンを探しました(笑)。そこで見つけたのが、池袋にあるエクステもやっているサロンです。ちょうど店舗拡大を図っているということで、10人くらい一気に募集をかけていたそのサロン就職することに。
そんな経緯で就職したので、練習もしないし、努力もしないというゆるい感じで過ごしていたのですが、やはり人には恵まれて、楽しくやっていたんですよ。
当時はブログ全盛期で、影響力のあるギャル雑誌の読者モデルがブログに「○○さんに髪やってもらいました」と書くと、一気に集客できるという時代。そういう影響力のある人をどれだけ周りにつけるかが勝負でした。
僕の場合は、担当していた男の子が『egg』や『nuts』メインのモデルをやっている友達をたくさん紹介してくれて、カラーの練習モデルになってくれたんです。彼女達がブログに「長山ゆうきさんにカラーやってもらいました」って書いた翌日から、電話が殺到して。それが23歳のときでした。
でも、その時点ではまだアシスタントで、カットのテストに入る前の段階。まだスタイリストではないので、最初は断っていたのですがあまりにも指名が多いので、店長から、「カラーとエクステだけでいいのでスタイリストになってくれ」と言われ、カットのテストに受かっていないにもかかわらず、特例でスタイリストになってしまったんです。
それで、ギャル雑誌のヘアカタの撮影とかに呼ばれるようにもなり、社内では、原宿の新店舗の店長にも抜擢されました。本当に、23歳まではイージーモードで来てしまった分、これから苦労することになるのですが…
原宿店の店長になったものの、自分にはバックボーンもないし、苦労していないんで、周りがついて来ないんですよ。管理者側として何か言葉を発しても、自分は楽を覚えちゃったし、自分がやっていないことを人に言ってもまったく響かない。当然のことだと思います。
「でも、自分は努力してないしな」って思ったら、スタッフにもアドバイスできないですよね。それが自分の中での欠点になっちゃったんですよ。そうしたら当然接客スタイルにも技術にも現れるし、お客さんも周りの人間もついてこない。このまま美容師やるんだったら、このままの自分ではだめだと思って、当時すでに付き合いのあった現L.O.G代表取締役の唐沢憲司さんに声をかけてもらって、退社を決意。L.O.Gを手伝うようになったんです。