オーナーになると“人間味”が増す!? 一匹狼だった3人が独立して変わったこと−LECO内田聡一郎の仕事論【後編】
LECOの内田さんが会いたい人に、聞きたい話を聞く連載がスタート!
前編では内田さんがずっと動向をマークしている、SYANの野々口さんとSOCOの関山さんの3人でオーナーという役職の大変さや楽しさを語ってもらいました。
後編では前編の続きから、SOCOの驚きの採用基準や、オーナーになって変わったこと、立ち上げ前の大変だったことなど伺います。
SOCOの採用基準は…でも意外と一番大事なことかも
―SOCOさんの採用基準ってなんですか?
関山:まずは人間性です。性格が曲がっていなかったら、会話をすることでどんな問題も解決ができる。
うちは中途スタッフが多いので、売り上げの数字も見ますが、数字以外のプラスαの部分も大事ですね。サロンにいないタイプの個性を持っている人だと、今いるスタッフの持っていないものを補完することができるので、サロンに厚みが出ます。
―その人間性はどこで判断するんですか?
関山:正直なことを言ってしまえば勘なんですよね。
『ビジョナリー・カンパニー』というアメリカの長く続く会社のCEOにアンケートをとった結果をまとめた本があるんですが、その中でもほとんどの経営者が人材採用は人間性と答えているんです。
僕を含めた面接官が、人にはいろいろな思想を持っている、ということをベースに持ちながら、この人は会社に合うか合わないかを冷静に判断しているんです。
野々口:採用ってオーナー自身の自分の軸が決まっていないと、難しいですよね。
指標をちゃんと持っていないと、勘というより、そのときの気分で判断してしまうし。
内田:本当にそう。自分がブレないことがいかに大切かがよく分かるよね。
あとやっぱり働いてみないとわからないというか。いま、スタッフとの寄り添い方が難しいと感じているんですよ。
野々口:私はこれまでやってみて、スタッフには求めすぎない、という想いを持って仕事をした方がお互いの関係性がよくなると感じています。
もちろん、期待していますよ!(笑)
でも一緒に働きたいと思って採用しているから、その分こちらも熱量をかけすぎてしまって、空回りしちゃうことも。
「こんなに期待しているのに、なんで思った通りに仕事してくれないんだろう」って不満に思ったりすることも多くなってしまうんですよね。自分も苦しくなるので、健康的な関係にはなれなくなってしまう。
関山:ふたりとも優秀なプレイヤー兼オーナーだからこその悩みな気がします。
僕はプレイヤーの才能に限界を感じて、見切りをつけたところ。今はいかに人に任せるかにフォーカスしています。それに僕が現場にいると、特に店長のポジションが見つけ難くなってしまう。今は各店の店長に、スタッフの強みを見つけて発見して、伸ばして欲しいと思いますね。
内田:それってヤキモキしませんか? 理想通りにならないというか。
関山:もちろんそう思うこともあります。だけど、各店の店長って僕にできないことや見つけられなかったポイントを見つけて伸ばしてくれている。
基本的に、みんな僕よりも能力が高いと思って仕事をしているので、その辺りは考え方次第なのかなって思います。